半音

半音とは

半音（はんおん、英語: Semitone, Half step）は、西洋[[音楽]]における音程の最小単位です。音の高さの違いは、周波数の差ではなく周波数の比で認識されます。12平均律では、1オクターブの中に半音が12個存在し、その周波数比はオクターブの周波数比（2）の12乗根、つまり約1:1.059463となります。

様々な音律における半音

12平均律以外の音律では、半音の周波数比は一定ではなく、例えば16:17、17:18、18:19、19:20など、多様な値をとります。また、平均律以外の音律では、半音は全音階における半音のみが存在します。

半音階

半音階（クロマティック・スケール）とは、隣接する音程がすべて半音で構成された音階のことです。

半音と全音の関係

12平均律では、全音は半音2つ分に相当します。全音の周波数比は半音の周波数比の2乗で、約1:1.122462となります。他の音律では、全音は8:9、9:10などの周波数比を持ちます。

セント

12平均律における半音の100分の1をセントと呼び、微細な音程の違いを表す単位として使用されます。1オクターブは1200セント、1セントの周波数比は約1:1.00057779です。平均律の半音は定義上100セントとなります。

各種音律における半音

ピタゴラス音律：全音階的半音は256/243（約90セント）で、平均律より狭いです。
純正律：全音階的半音は16/15（約112セント）です。その他に、半音階的小半音25/24（約71セント）、半音階的大半音135/128（約92セント）、大リンマ27/25（約134セント）という3種類の半音が存在します。
* 中全音律：全音階的半音は約117セントで、平均律より広いです。

純正律とミーントーンでは、全音階的半音2つ分が全音よりも広くなります。

半音を構成要素とする音程

増一度、短二度、重減三度の音程は半音です。

微分音

現代[[音楽]]や民族[[音楽]]では、半音よりもさらに小さい音程を扱う場合があります。これらの音程は微分音と呼ばれることがあります。

MOSスケール

微分音の概念を発展させたゼンハーモニック[[音楽]]では、半音と全音の比率や系列自体を書き換えて、新しい調律を構築する「MOSスケール」という技法が用いられます。

半音は、音楽の基礎となる重要な概念であり、その定義や音律によって様々な種類が存在します。

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