野口敏治

野口敏治は、1889年（明治22年）5月21日に神奈川県横浜市で生まれ、1944年（昭和19年）1月14日に生涯を閉じました。彼は、台湾総督府の官僚としてそのキャリアを築き、台湾の発展に貢献しました。

学歴と初期のキャリア

野口は、第一高等学校を経て、1915年（大正4年）に東京帝国大学法科大学政治科を卒業しました。同年、高等文官試験に合格し、官僚としての道を歩み始めました。初期のキャリアでは、台湾総督府属、新竹州属などを務め、行政官としての経験を積みました。

台湾総督府での活躍

その後、野口は台湾総督府において、視学官、台中州警務部長、文教局学務課長、附属博物館長、社会課長といった様々な要職を歴任しました。これらの役職を通じて、台湾の教育、文化、社会政策の推進に尽力しました。1931年（昭和6年）には、新竹州知事に就任し、その後、高雄州知事を経て、1933年（昭和8年）には台北州知事という重要なポストに任命されました。これらの知事としての経験は、彼の行政手腕を示すものでした。

退官後の活動

1936年（昭和11年）に台湾総督府を退官した後、野口は台湾電力株式会社の理事兼経理部長に就任しました。ここでは、台湾の電力インフラの発展に貢献し、1940年（昭和15年）に退任しました。また、福大公司の監査役も務め、多岐にわたる分野でその才能を発揮しました。

晩年

1944年（昭和19年）1月、野口敏治は病気療養中にその生涯を終えました。彼の業績は、台湾の発展に大きく貢献した官僚として、後世に語り継がれています。

参考文献

校友調査会編『帝国大学出身名鑑』校友調査会、1934年。
人事興信所編『人事興信録 第14版（下）』人事興信所、1943年。
* 帝国秘密探偵社編『大衆人事録 第14版』帝国秘密探偵社、1943年。

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