野口英一 (実業家)

野口英一：山日YBSグループを率いる実業家

野口英一（のぐち えいいち）は、1962年10月14日生まれ。山梨県を拠点とする山日YBSグループの代表として、地域メディアの発展に尽力する実業家です。

経歴

山梨県立甲府西高等学校、慶應義塾大学経済学部を卒業後、1989年に静岡新聞に入社。1992年に山梨日日新聞の総務局長に就任し、その後、1995年に山梨放送の代表取締役社長、1997年には山梨日日新聞の取締役社長を兼任するなど、グループの中核を担ってきました。

2000年には、ヴァンフォーレ甲府の経営危機に際し、グループ内で解散論が出る中、運営会社の社長を山梨日日新聞から派遣し、チームを支えました。

2007年には、記事・社説盗用問題の責任を取り、山梨日日新聞の社長を辞任しましたが、2009年には再び社長に復帰しています。

野口家の歴史

野口家の歴史は、英一の曽祖父である野口英夫に遡ります。英夫は阿波国（徳島県）出身で、中村正直の門下生として学びました。1879年に山梨日日新聞の主筆、翌年には社長に就任し、以来、野口家が山日YBSグループの経営を担ってきました。

山梨日日新聞の創業家は野口家ではなく、甲府の書籍商であった内藤伝右衛門です。1872年に「峡中新聞」として創刊されましたが、大小切騒動により発刊が困難となり、1876年に内藤は経営権を手放しました。

英一の祖父である野口二郎は、山梨県内の新聞の一本化を図り、1969年2月21日に山梨時事新聞を買収し、これを完了させました。また、1954年には山梨放送が開設され、印刷会社や広告代理店、旅行会社などの関連企業が設立され、山日YBSグループとして発展しました。

英一の父である英史が設立したNNS（日本ネットワークサービス、通称：甲府CATV）は、英史の死後、別会社となっていましたが、2006年に買い戻され、現在は山日YBSグループに復帰しています。

静新SBSグループとの関係

静新SBSグループのオーナーである大石家とは、英一の母が大石光之助の二女という姻戚関係にあります。英一自身も、当初は静新SBSグループ系列の静岡新聞に勤務していました。

野口賞

1977年より、山梨県出身者で文化や体育などの分野で功績を残した人物を顕彰する野口賞が制定されています。

野口英一は、山日YBSグループの代表として、地域社会の発展に貢献するだけでなく、メディアのあり方や地域文化の振興にも尽力しています。その活動は、山梨県民にとって大きな意義を持つと言えるでしょう。

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