野見宿禰神社 (墨田区)

野見宿禰神社について

野見宿禰神社（のみのすくねじんじゃ）は、東京都墨田区亀沢にある神社で、相撲の始祖として知られる野見宿禰を祀っています。この神社は、相撲にまつわる重要な場所であり、両国国技館にも近接しているため、相撲ファンや関係者にとって重要なスポットとなっています。神社は、日本相撲協会によって管理されています。

歴史

この神社の創建は1884年にさかのぼります。当時、初代高砂浦五郎との交友があった出雲国造81代の千家尊福が、元津軽家の上屋敷跡を譲り受けて創設しました。野見宿禰は出雲国造の13代とされ、その信仰は今に受け継がれています。しかし、社殿は東京大空襲によって焼失してしまいました。その後、再建が進められ、1953年6月には新たな社殿が完成しました。それ以来、相撲関係者からの崇敬を集める神社としての地位を定めています。

境内の見どころ

境内には貴重な史跡がいくつか存在します。例えば、「歴代横綱之碑」が1952年11月に日本相撲協会により設立され、二基の石碑に横綱の名前が刻まれています。一基は初代明石志賀之助から46代朝潮太郎まで、もう一基には47代柏戸剛以降の名が記されています。また、社殿の前には31代横綱常ノ花寛市が奉納した大きな自然石の御手洗があり、これも訪れる人々にとって興味深いスポットです。

境内を囲む玉垣の石柱には、さまざまな相撲関係者の名前が刻まれているほか、境内の状況は2017年に相撲紙で取り上げられました。その際、小さな本殿を除くとブルーシートやパイプ椅子が置かれ、実質的に物置状態だったことが報じられました。また、玉垣の石柱は色が剥げ落ち、名前を読むのが難しくなっています。これらの状況は、神社が歴史的な価値を持つ一方で、管理面での課題が浮き彫りになっています。

祭事

野見宿禰神社では、年に3回東京で行われる本場所の取組編成会議終了後に、出雲大社東京分祠の神職によって協会執行部や審判部幹部、さらには相撲茶屋関係者を招いて例祭が行われます。また、横綱が新たに誕生する際には神前で土俵入りを披露する慣例があり、これは相撲界における重要な儀式です。

アクセス

神社の住所は東京都墨田区亀沢2-8-10で、最寄りの交通手段はJR総武線及び都営地下鉄大江戸線の両国駅から徒歩でアクセスできます。この近さもあって、相撲の観戦と共に神社の訪問を楽しむファンも少なくありません。

関連項目

この神社に関連する場所には、兵庫県たつの市に同名の神社があります。また、横綱力士碑なども相撲の歴史において重要な役割を果たしています。

このように、野見宿禰神社は相撲と深い関わりを持つ歴史的なランドマークであり、訪れることによって歴史を感じる貴重な場所です。

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