金原正徳

金原 正徳

日本の男性プロ総合格闘家。1982年11月19日、東京都武蔵村山市に生まれる。現在は自身が主宰するリバーサルジム立川ALPHAを拠点に活動している。そのキャリアの中で、初代SRCフェザー級王者に輝き、戦極フェザー級グランプリ2009で優勝するなど、輝かしい実績を持つ。

格闘技との出会いとキャリア初期

小中学校時代は野球に打ち込んだが、高校を中退後、偶然立ち寄った近所の道場で格闘技の世界へ足を踏み入れる。2003年9月15日、DEEPでプロ総合格闘家としてデビュー。キャリア初期はDEEPやHERO'Sといった日本の主要団体で経験を積んだ。

戦極での栄光

2009年に戦極（現SRC）に初参戦し、フェザー級グランプリに出場。キム・ジョンマン、ジョン・チャンソンといった強敵を破り決勝に進出。準決勝で一度敗れた日沖発が負傷のため決勝を辞退したことで、小見川道大との決勝が実現した。激闘の末、判定勝利を収め、グランプリ優勝を達成。初代SRCフェザー級王者の称号を手に入れた。同年末には、Dynamite!!で山本"KID"徳郁と対戦し、判定で勝利。これは山本"KID"徳郁に唯一土をつけた日本人選手としての記録となった。しかし、2010年6月にはマルロン・サンドロにKO負けを喫し、王座から陥落。その後も戦極や他の海外イベントで戦いを続けた。

UFCへの挑戦とその後の活動

バンタム級に階級を変更した後、HEATやDEEPで勝利を重ね、2012年には試合後のリング上で恋人へのプロポーズを成功させるという一幕もあった。2014年には日本の格闘技界から世界の最高峰であるUFCへ挑戦。初戦でバンタム級ランカーのアレックス・カサレスに判定勝ちを収め、鮮烈なデビューを飾った。しかし、2016年のマイケル・マクドナルド戦では、優勢に進めながらも逆転一本負けを喫する。この試合では相手の反則行為が問題視され、金原陣営は提訴に及んだものの、裁定は覆らず、契約更新も見送られた。

UFCを離れた後は、再びDEEPを主戦場とし、TKO勝利を収めるなど実力を示した。また、2017年にはキックボクシングにも挑戦し、中尾満、不可思といったトップ選手と拳を交え、高い適応能力を見せた。

RIZINでの再起と現在

2020年2月、RIZINに初参戦したが、ビクター・ヘンリーにTKO負けを喫し、一度は引退を表明した。しかし、2021年2月に約5kg上のフェザー級での現役復帰を表明。復帰戦となったRIZIN.31では芦田崇宏にTKO勝ちを収め、復活を印象付けた。その後も摩嶋一整、山本空良を相手に連勝を飾り、再びRIZINフェザー級のトップ戦線に浮上。2023年9月には、当時RIZINフェザー級王者であったクレベル・コイケとのノンタイトル戦で判定勝利という快挙を成し遂げた。この勝利により、RIZINフェザー級タイトルへの期待が高まり、2024年4月には王者鈴木千裕に挑戦したが、王座獲得には至らなかった。

長年にわたり、様々な団体で世界の強豪と戦い続け、逆境を乗り越えてきた金原正徳。その粘り強くタフなファイトスタイルで、日本の総合格闘技界において確固たる地位を築いている。

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