金子拓

金子拓

金子拓（かねこ ひらく、1967年 - ）は、日本の歴史学者。東京大学史料編纂所教授。専門は日本中世史、特に戦国時代史料学。

経歴

山形県出身。1990年に東北大学文学部国史学科を卒業後、1995年に同大学大学院文学研究科博士課程後期を単位取得退学。1997年、「日本中世における政治秩序の形成と構造」で東北大学より博士（文学）の学位を取得。1998年より東京大学史料編纂所に助手として着任。2007年に中世史料部門助教、2013年に准教授を経て、2023年に教授に就任。

研究内容

日本中世史、特に戦国時代の政治史・社会史を中心に研究。一次史料の丹念な読み込みを通じて、従来の通説にとらわれない新たな解釈を提示することに特徴がある。特に織田信長に関する研究は著名であり、信長に関する著書・論文を多数発表している。史料編纂所においては、古文書の調査・研究・整理・編纂に従事し、歴史研究の基盤となる史料の保存・公開に貢献している。

著書

『中世武家政権と政治秩序』 吉川弘文館 1998
『織田信長という歴史 『信長記』の彼方へ』 勉誠出版 2009
『記憶の歴史学 史料に見る戦国』 講談社〈講談社選書メチエ〉 2011
『織田信長〈天下人〉の実像』 講談社〈講談社現代新書〉 2014
『織田信長権力論』 吉川弘文館 2015
『織田信長 不器用すぎた天下人』 河出書房新社 2017
（改題）『裏切られ信長 不器用すぎた天下人』 河出文庫 2022
『戦国おもてなし時代 信長・秀吉の接待術』 淡交社 2017
『鳥居強右衛門 語り継がれる武士の魂』 平凡社〈中世から近世へ〉 2018
『長篠合戦の史料学―いくさの記憶』 勉誠出版 2018
『信長家臣明智光秀』 平凡社〈平凡社新書〉 2019
『長篠の戦い 信長が打ち砕いた勝頼の"覇権"』 戎光祥出版 2020
『長篠合戦 鉄砲戦の虚像と実像』 中央公論新社〈中公新書〉 2023

編著

『『信長記』と信長・秀吉の時代』編 勉誠出版 2012

参考文献

金子拓『記憶の歴史学 : 史料に見る戦国』講談社〈講談社選書メチエ〉、2011年。ISBN 9784062585224。
東京大学[史料]]編纂所（[教員一覧・研究業績）

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