金格植

金格植について

金格植（キム・ギョクシク、韓国語: 김격식）は、1940年10月5日生まれの北朝鮮の軍人であり、2015年5月10日に亡くなりました。彼の軍歴は長く、朝鮮人民軍の主要な指導者として、さまざまな役職を歴任しました。彼は特に、朝鮮人民軍総参謀長や人民武力部長として知られ、同時に朝鮮労働党中央委員会の政治局員候補や国防委員会の委員としても活動しました。軍事的には、大将という称号を持ち、北朝鮮の軍の中でも高い地位を示しています。

経歴

金格植は咸鏡南道定平郡出身で、若い頃から軍人の道を歩みました。彼は野戦軍の出身で、1971年から約10年間、シリアで駐在武官として活躍しました。この期間中、彼は中東との関係構築に貢献し、アラビア語に堪能でした。1980年代には韓国軍団長としての地位を確立し、1990年には最高人民会議の代議員に選出されるなど、政治的な影響力も持つようになりました。1992年には朝鮮人民軍上将の軍事称号を得ます。

1994年7月、金日成国家主席の訃報を受けて、彼は国家葬儀委員会の名簿に名を連ねました。その後、1994年10月には朝鮮人民軍第2軍団長に就任し、西部戦線を統括しました。1997年には大将に昇進し、2007年4月には総参謀長に任命されました。彼は2008年にミャンマー軍政との軍事協力に関する覚書の調印にも参加しています。

しかし、彼のキャリアは順風満帆ではありませんでした。2009年には第4軍団長に任命されるなど、異動がありましたが、統一日報では「左遷」と報じられました。また、同年の最高人民会議では議員に選出されなかったこともありました。2010年には延坪島砲撃事件を指揮しましたが、2011年には金正日国防委員長の葬儀において名簿に記載されず、地位が低下しました。

2012年には人民武力部長に任命され、その後の重要な政治会議様々な役職を経て、2013年には再び総参謀長に復帰し、一時期は活躍しましたが、2014年の選挙では国防委員会の委員に選出されず、退任。その後、彼は2015年に癌により74歳で亡くなりました。

人物

大韓民国から見たとき、金格植はしばしば強硬派として認識されています。元大統領の全斗煥は、1983年のラングーン事件における主要な責任者は彼だと語っています。また、2007年の朝鮮人民軍建軍75周年の行事では、演説で米国を強く非難し、祖国統一の意志を示しました。

彼は軍事のみならず、シリアとの関係を深め、核開発や化学兵器開発を含む協力の重要な中心人物とも言われています。また、彼のいとこである金大植は朝鮮人民軍の偵察局長を務めていました。

金格植は北朝鮮の軍事や外交において重要な役割を果たした人物であり、彼の経歴や言動は現在も多くの議論を呼んでいます。

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