金沢町 (名古屋市)

金沢町（かなざわちょう）

金沢町は、かつて愛知県名古屋市中区に存在した地名です。この町は、その歴史の中でいくつかの変遷を経て、最終的には他の町名に編入され、その名前は地図から姿を消しました。

歴史

江戸時代の開発

金沢町の歴史は、江戸時代の享保20年（1735年）に始まります。当時、この地域は愛知郡日置村の畑地でしたが、町家として開発されることになりました。開発当初は「大須裏門通」とも呼ばれていました。

明治時代の成立と名古屋市への編入

明治時代に入り、1878年（明治11年）12月28日、日置村上日置町の一部が名古屋区金沢町として正式に成立しました。その後、1889年（明治22年）10月1日には、名古屋市の成立に伴い、名古屋市金沢町となりました。

中区への編入

1908年（明治41年）4月1日、名古屋市の行政区再編により、金沢町は新たに成立した中区に編入され、中区金沢町となりました。

昭和時代の変遷と廃止

昭和時代に入ると、金沢町は一部が他の町名に編入されるなど、その範囲が縮小していきます。1936年（昭和11年）1月1日には、一部が中区岩井通に編入され、1969年（昭和44年）10月21日には、さらに一部が大須二丁目に編入されました。

そして、1974年（昭和49年）5月11日、金沢町はその全域が松原一丁目および門前町に編入され、その歴史に幕を閉じました。これにより、金沢町という地名は地図上から消え、現在ではその名前を直接知る人は少なくなっています。

まとめ

金沢町は、江戸時代に開発された町家を起源とし、名古屋市の中区の一部として発展しましたが、時代の流れとともにその姿を変え、最終的には他の町名に編入されました。この町の歴史は、名古屋市の発展と変遷を物語る一例と言えるでしょう。

参考文献

「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典 23 愛知県』角川書店、1989年3月8日。ISBN 4-04-001230-5。
名古屋市計画局『なごやの町名』名古屋市計画局、1992年3月31日。

関連項目

* 名古屋市の地名

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