金融再生委員会

金融再生委員会について

金融再生委員会（きんゆうさいせいいいんかい、Financial Reconstruction Commission）は、1998年（平成10年）12月15日から2001年（平成13年）1月6日まで存在した、総理府の外局です。略称は再生委、FRC。金融危機からの再生を目的として設置され、金融システムの安定化を図るために重要な役割を果たしました。

概要

金融再生委員会は、金融破綻処理制度および金融危機管理に関する調査、企画、立案を担当しました。具体的には、以下の業務を行っていました。

金融機関の破綻時の適切な措置
銀行業、保険業、証券業など、金融業の適切な運営と健全性の確保のための免許、検査、監督
証券取引の公正性を確保するための監視

これらの業務を通じて、金融システムの安定と再生に貢献しました。

機構

委員会は、委員長1名と委員4名で構成され、委員長には国務大臣が任命されました。委員長を補佐する政務次官も置かれました。

事務局

事務局には、局長と次長が配置され、その下に総務課と金融危機管理課が設置されました。

総務課：機密文書の管理、委員会の印章管理、行政調整、機構・定員管理などの庶務全般を担当しました。
金融危機管理課：金融破綻処理制度や金融危機管理に関する調査、企画、立案を担当しました。金融機能の再生のための緊急措置に関する法律に基づく破綻処理業務を行う業務室が設置されていました。

企画官

総務課には2名、金融危機管理課には1名の企画官が置かれました。

総務課の企画官：総括・調整担当と、国会・広報担当。
金融危機管理課の企画官：資本増強事務、破綻処理事務、金融破綻処理制度や金融危機管理に関する企画・立案。

株価算定委員会

金融再生委員会には、株価算定委員会が置かれていました。5名の委員で構成され、委員長は互選で選ばれました。預金保険機構が特別公的管理銀行の株式を取得する際、適正な株価を算定する役割を担っていました。

下部組織

金融監督庁が下部組織として設置されていましたが、後に金融庁に改組されました。

沿革

1998年12月15日：金融再生委員会が大臣委員会として設置され、金融監督庁を傘下に収めました。
2000年7月1日：金融監督庁が金融庁に改組され、大蔵省の金融制度企画・立案業務も移管されました。
2001年1月6日：中央省庁再編により金融再生委員会は廃止され、業務は金融庁に引き継がれました。金融庁は内閣府の外局となりました。

組織

事務局
金融危機管理課
業務室
総務課
株価算定委員会

所管法令

金融再生委員会の活動は、以下の法令に基づき行われました。

金融再生委員会設置法
金融再生委員会組織令
金融再生委員会組織規則
金融機能の再生のための緊急措置に関する法律
金融機能の早期健全化のための緊急措置に関する法律
預金保険法

その他関連する政令、規則、告示など多数。

委員長・委員

委員長：国務大臣
委員：清水湛（委員長代理）、磯部朝彦、片田哲也、中地宏

政務次官

1999年9月20日から2001年1月5日まで、金融再生委員会には政務次官が置かれました。この職は、金融再生委員会委員長である国務大臣を補佐する役割を担いました。

関係者

大谷禎男（事務局次長）

脚注

（注釈、脚注は原文参照）

関連項目

金融再生委員会委員長
内閣総理大臣
総理府
金融庁
証券取引等監視委員会
内閣府
内閣府特命担当大臣（金融担当）

外部リンク

金融再生委員会ホームページ（公式サイト） - 閉鎖済

この解説は、金融再生委員会の概要、組織、歴史、所管法令、関係者についてまとめたものです。金融システムの安定化に貢献したこの組織の役割を理解する一助となれば幸いです。

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