長倉氏

長倉氏

長倉氏は、日本の氏族の一つであり、清和源氏佐竹氏族の流れを汲みます。ここでは、その詳細について解説します。

概要

出自: 清和源氏佐竹氏族。
発祥: 陸奥国伊達郡長倉邑、または播磨国長倉庄。
家祖: 佐竹行義の三男、長倉三郎義綱。

長倉氏は、佐竹氏の庶流として常陸国那珂郡長倉邑に拠点を置き、長倉氏を名乗るようになりました。文保元年（1317年）には長倉城を築城し、勢力を拡大しました。

歴史

南北朝時代

延元年間（1336年 - 1340年）、長倉氏は佐竹義篤に従い、北朝方として戦いました。長倉義綱は正平年間(1346年～1369年)に没したと伝えられています。

室町時代

3代目の常陸介義景は、応永24年（1417年）の上杉禅秀の乱において山入与義と共に上杉禅秀方として挙兵しましたが、岩城氏らの援軍を受けた佐竹義人の軍勢に攻められ、降伏しました。その後、佐竹義人が鎌倉公方足利持氏に反し、室町将軍につくと、義景の子である遠江守義成は佐竹義人に応じて幕府方となりました。これに対し、鎌倉府についた上野国の岩松持国が長倉城に来襲し、戦況不利を悟った義成は降伏しました。

幕末

幕末には、長倉氏から尊王志士が輩出されました。

長倉義誠: 宍戸藩士。天狗党に加わり、元治元年(1864年)に切腹。
長倉義直: 宍戸藩士。天狗党に加わり、慶応2年(1866年)に獄死。

両名ともに靖国神社に合祀されています。

系譜

佐竹氏族長倉氏の系譜は以下の通りです。

佐竹行義－長岡三郎義綱-義利-常陸介義景-遠江守義成
佐竹行義－長岡三郎義綱-義利-常陸介義景-遠江守義勝-義貞-義祐-伊義-義昭-義尚--義忠-義重-義富-義興-義雅-義学
佐竹行義－長岡三郎義綱-義利-常陸介義景-遠江守義勝-義貞-義祐-伊義-義昭-義尚-義忠-義尚-義泰-義祐-清信

脚注

参考文献

明田鉄男編『幕末維新全殉難者名鑑1』（新人物往来社、1986年）ISBN 4404013353
太田亮著、上田萬年、三上参次監修『姓氏家系大辞典 第3巻』（角川書店、1934年）

関連項目

佐竹氏
大内氏（初代 長倉義綱の弟は大内義高）
長倉村
長倉城
* 福地氏

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