長山駅

長山駅（ながやまえき）

長山駅は、愛知県豊川市上長山町に位置する、東海旅客鉄道（JR東海）飯田線の駅です。豊橋駅と辰野駅を結ぶ飯田線の中間駅の一つとして、豊川市北東部の一宮地区にあります。

概要

1899年（明治32年）に豊川鉄道によって開設された長山駅は、その後国有化され、1987年（昭和62年）の国鉄分割民営化に伴いJR東海の管轄となりました。開業当初は、豊川鉄道が運営していた「長山遊園地」の最寄り駅としても利用され、地域住民の足としてだけでなく、レジャーの拠点としても親しまれていました。

歴史

開設と国有化

豊川鉄道は、現在の飯田線南部にあたる豊橋～大海間を運営していた私鉄でした。長山駅を含む三河一宮～新城間は1898年（明治31年）に開通しましたが、長山駅自体は地元からの強い要望を受け、1年遅れて1899年（明治32年）10月に開設されました。駅の建設には、敷地の無償提供や費用の一部負担、地元住民による勤労奉仕があったとされています。

1943年（昭和18年）8月、豊川鉄道は買収・国有化され、国鉄飯田線の一部となり、長山駅も国鉄の駅となりました。その後、1971年（昭和46年）には貨物取扱が廃止され、旅客専用駅となっています。1987年（昭和62年）4月の国鉄分割民営化により、JR東海に継承され、現在に至ります。

年表

1899年（明治32年）10月19日：豊川鉄道の駅として開業。
1943年（昭和18年）8月1日：国有化、運輸通信省（後の日本国有鉄道）飯田線の駅となる。
1962年（昭和37年）6月20日：車扱貨物取扱廃止。貨物は小口扱貨物のみに縮小。
1971年（昭和46年）12月1日：残る小口扱貨物取扱廃止、貨物・荷物扱い全廃。
1984年（昭和59年）2月24日：飯田線南部への列車集中制御装置 (CTC) 導入に伴い、無人駅化。
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化に伴い、JR東海が継承。
2002年（平成14年）：駅舎建て替え。
2025年（令和7年）春：ICカード「TOICA」の利用が可能となる（予定）。

駅構造

長山駅は、相対式ホーム2面2線を有する地上駅です。1番線側が1線スルーとなっており、単線区間における列車交換が可能です。駅舎は1番線（上り線）ホーム側にあり、2つのホームは構内踏切で連絡しています。

無人駅であるため駅員は配置されておらず、管理駅である豊川駅の管理下にあります。かつての駅舎は正八角形で瓦葺の屋根と円形の窓を持つ特徴的なものでしたが、無人化後に建て替えられ、現在はコンパクトな駅舎になっています。駅舎の外には、トイレ（車いす対応）や自動販売機が設置されています。

利用状況

2020年度の乗車人員は1日あたり164人でした。近年、利用者は減少傾向にありますが、地域住民にとっては重要な交通手段となっています。

停車列車

長山駅には、豊橋方面（上り）と飯田方面（下り）の両方面へ、1時間あたり1～2本程度の普通列車が停車します。ラッシュ時には最大3本まで増便されることもあります。上りのみ快速列車も停車しますが、特急「伊那路」は通過します。また、1日に1往復、当駅で折り返す豊橋方面行きの普通列車が設定されています。

駅周辺

駅の周辺には、以下の施設があります。

豊川市立一宮東部小学校
豊川
国道151号
ふれあい交流館 本宮の湯
本宮山登山道

また、1932年頃には豊川鉄道によって駅近くに「長山遊園地」が開設されましたが、太平洋戦争中に閉園しています。

バス路線

駅前と付近にはバス停があり、以下のバス路線が利用できます。

長山駅バス停：豊川市コミュニティバス 一宮地区地域路線「本宮線のんほい号」中回り
長山バス停：豊鉄バス新豊線（駅から約300m）

隣の駅

JR東海 飯田線
■快速（上りのみ運転）・■普通
三河一宮駅 - 長山駅 - 江島駅

脚注

注釈

特になし。

出典

豊川市の統計

関連項目

日本の[[鉄道駅]]一覧

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