長崎電気軌道蛍茶屋支線

蛍茶屋支線の概要

蛍茶屋支線は、長崎県長崎市の西浜町停留場から蛍茶屋停留場に至る長崎電気軌道の主要な軌道路線です。この路線は市街地を縦断し、長崎市の公共交通機関として重要な役割を果たしています。

路線の基礎データ

• - 営業距離: 2.2 km
• - 軌間: 1435mm
• - 停留場数: 8（起終点含む）
• - 複線区間: 全線にかけて複線方式採用。
• - 電化区間: 全線が直流600Vに対応している。

路線の特徴

蛍茶屋支線は本線から分岐し、馬町交差点を通り抜け、国道34号上を経由しながら市の東端に位置する蛍茶屋停留場まで至ります。この路線は、1号系統を除いてすべての系統が運行されており、特に3号系統を除く各系統は全線を通して運行されています。また、本線や桜町支線と接続しているため、複数の自社路線と連絡する重要な路線とも言えます。

歴史

蛍茶屋支線は大正時代の初めに開通し、長崎駅前から続く路線の一部として運営を開始しました。以下は、主な歴史的出来事のタイムラインです：

• - 1920年7月9日: 古町から馬町間が開通し、馬町停留場が開業しました。
• - 1920年12月25日: 西浜町から古町間が開通し、賑橋と酒屋町停留場が新たに設置されました。
• - 1934年12月20日: 古町から蛍茶屋までが開通し、諏訪神社下、桜馬場町、中川町、蛍茶屋各停留場が設置されました。この際、古町から馬町間は廃止されました。
• - 1945年8月9日: 長崎市に対する原子爆弾投下の影響で運行が一時中止。
• - 1947年12月: 中川町停留場が新中川町停留場に改称。
• - 1962年7月8日: 蛍茶屋車庫からの事故が発生し、12名が影響を受けました。
• - 1982年7月23日: 長崎大水害により運休し、運行は25日に再開。
• - 2018年8月1日: 西浜町停留場の発着場が独立し、新たに浜町アーケード停留場が開業となりました。

運行状況

現在、蛍茶屋支線では、1号系統が約5.5分間隔で運行され、3号系統や4号系統もそれぞれ異なる間隔で運行されています。また、深夜帯には限られた本数で2号系統も運行されています。

停留場一覧

この路線には、以下の停留場が存在します。すべて長崎市内に所在しており、全線が複線かつ併用軌道となっています。

• - 西浜町停留場
• - 公会堂前停留場
• - 馬町停留場
• - 堀町停留場（廃止）
• - 酒屋町停留場（廃止）
• - 蛍茶屋停留場

廃止停留場

• - 酒屋町停留場: 1944年1月に廃止。
• - 古町停留場: 1954年に廃止。
• - 桜馬場町停留場: 1944年1月に廃止。

蛍茶屋支線は、その歴史の中で幾度かの路線変更や停留所の改称が行われていますが、今なお地域住民にとって重要な交通手段として活用されています。この路線は、長崎市の歴史や文化を体験するための一つの窓口ともなっているのです。

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