長野そごう

株式会社長野そごうの沿革と破産

株式会社長野そごう（ながのそごう）は、長野県長野市の問御所町で運営されていた百貨店です。この企業は、1949年に丸光商事株式会社として設立されましたが、もともと遡れば1893年に創業された呉服店「丸忠みのや商店」がそのルーツにあたります。

早期の成功と店舗の拡張

長野県で初の本格的な百貨店として1957年にオープンした「丸光百貨店」は、店名として知られるようになりました。この時、地下1階、地上4階の構造で、瞬く間に多くの客となるほどの人気を博しました。特に1966年には建物を8階に増築し、大規模な開店セールを行って成功を収めました。

その後も、丸光は1961年の火災を乗り越えつつ、長野市の中心地で競争を続け、「ながの丸善百貨店」と隣接して営業を行いました。しかし、その後の人の流れが長野駅前へ移動するにつれ、次第に競争が厳しくなっていきます。

そごうグループとの提携

1982年、丸光はそごうとの業務提携を結び、翌年にグループへの参加を果たしました。これにより、社名は「株式会社丸光そごう」に変更され、その後1987年には「株式会社長野そごう」と名を改めました。一時的に業績が回復し、1991年には売上高が135億円を超える年もありました。

経営難と最終的な閉店

しかし、1990年代に入ると、バブル崩壊の影響や近隣のダイエー長野店との競争が加わり、不振に陥ります。やむなく低価格商品を多く取り扱うことになり、百貨店としてのイメージが失われる事態に。特に1997年には100円ショップのダイソーをテナントに迎えるなど、その状況を反映しています。

1999年には35億2千万円の累積赤字を抱えてしまい、業態の転換を図るも、条件を満たすテナントが見つからず、十分な再建策を講じることができずにいました。なお、2000年4月にはとうとう「長野そごう店舗を11月に閉鎖する」という発表がなされ、同年7月には長野地裁に自己破産を申し立てるに至りました。

その後

長野そごうの閉店後、その跡地は信越放送に売却され、「TOiGO SBC」へと新たに生まれ変わりました。長野そごうの倒産は、長野県内の小売業者として過去にない規模のものであり、その影響は地域に広がりました。このように、長野そごうの歴史は栄光と衰退の両面を持った、地域経済における重要な一例となっています。

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