門司競輪場

門司競輪場とその跡地の再開発について

門司競輪場（もじけいりんじょう）は、福岡県北九州市門司区にかつて存在した競輪場で、1950年の開設から2002年に廃止されるまで、多くのファンに親しまれていました。特に、美しい関門海峡を見下ろすロケーションと、シンボルマークのかもめが印象的でした。開設当初から毎年2月には記念競輪が開催され、地元のイベントとしての役割も果たしていました。

しかし、1963年に門司市が北九州市と合併した後、競輪場の活動は次第に縮小し、競輪祭も他の競輪場で行われるようになりました。この結果、門司競輪場の経営状態は厳しくなり、赤字に転落することとなります。1986年には一時廃止の危機に瀕しましたが、バブル景気に支えられ存続が決定されます。ところが、1992年以降は再び赤字を抱え、1998年には小倉[[競輪場]]が移転した影響で、最終的に2001年には競輪の開催が行われないことが決まりました。

2002年3月31日、門司競輪場で行われた最後のレースでは、先頭誘導員として吉岡稔真が登場し、競輪場の歴史に終止符を打ちました。レース後、ファンたちがまだバンク内を自由に歩ける機会を持ったことは、特別な思い出となっています。

開催廃止後の活用

競輪の開催が終了した後も、門司競輪場の施設は一時的に残されました。走路は競輪選手や自転車愛好家の練習場として利用され、陸上トラックは市の陸上競技場として活用されていました。しかし、公共施設の再編成や大里地区の再開発計画が進行する中で、ハイビジョンシアター門司を除く競輪場関連の施設は撤去されることになりました。

ハイビジョンシアター門司

1993年には、競輪場外車券売場として「ハイビジョンシアター門司」が建設され、小倉競輪の車券を中心に販売していました。この施設も、再開発の影響を受けて2021年3月31日をもって営業を終了しました。アクセスは、JR九州鹿児島本線の門司駅からタクシーで5分、または徒歩10分の距離にあります。

再開発計画

門司競輪場跡地（約4.8ha）の再開発が決まり、スポーツ施設や公園広場、居住スペースなどが整備される予定ですと、居住区域（約1.35ha）の販売に関して、地元の第一交通産業グループが最高額を提示し、再開発を主導することが決まりました。この計画には分譲マンション「グランドパレス門司大里ヒルズ」や、分譲戸建て、商業施設（延べ約2000㎡）が含まれ、2023年6月の完成予定とされています。

まとめ

門司競輪場は、地元の競輪文化に貢献してきた施設であり、廃止後もその影響は続いています。現在進行中の再開発計画は、地域社会に新たな価値をもたらすことが期待されており、門司の新たな発展を示す象徴的なプロジェクトとなることでしょう。

もう一度検索