開福寺

開福寺

開福寺は、中華人民共和国湖南省長沙市開福区にある臨済宗楊岐派の寺院です。その長い歴史の中で、多くの人々に信仰され、重要な役割を果たしてきました。

歴史

開福寺は、五代十国時代の楚において、天成2年（927年）に建立されました。宋の時代には、住持であった紫珂が改修を主導し、寺院の維持に尽力しました。その後、明の洪武年間から嘉靖年間にかけて再び改修が行われ、清の康熙年間には、卜世龍、周召南、郎永青、李栄宗などの出資によって、さらなる改修が加えられました。

1983年には、漢族地区仏教全国重点寺院に指定され、同年10月10日には、第一批湖南省文物保護単位にも指定されています。2004年11月には、湖南省仏教協会と長沙市仏教協会が寺内に設立され、仏教の中心地としての役割を担っています。

伽藍

開福寺の伽藍は、以下の主要な殿堂で構成されています。

前殿（弥勒殿）：弥勒菩薩、韋駄天、四天王が安置されています。
正殿（本堂）：釈迦如来、観音菩薩、阿難、大迦葉、十六羅漢が祀られています。
後殿（毘盧殿）：大日如来、五百羅漢が安置されています。

これらの伽藍は、それぞれの時代における建築様式や美術様式を反映しており、歴史的、文化的な価値が高いと評価されています。

主な住僧

開福寺は、数多くの著名な住僧を輩出してきました。以下に主な住僧を列挙します。

宝寧（楚、開山祖師）
洪蘊（宋）
紫珂（宋）
進英（宋）
道寧（宋）
守智（宋）
月庵善果（宋）
老衲祖證（宋）
月林師観（宋）
無門慧開（宋）
法燈覚心（日本）
徹當（明）
仏国（清）
寄禅（清）
笠雲（清）
海印（中華民国）
明真（中華人民共和国）
* 能浄（現住持）

これらの住僧たちは、それぞれの時代において、開福寺の発展に貢献し、仏教の教えを広めるために尽力しました。特に、無門慧開は、日本の禅宗にも大きな影響を与えたことで知られています。

開福寺は、その長い歴史と豊かな文化遺産によって、中国仏教における重要な寺院の一つとしての地位を確立しています。訪れる人々は、その荘厳な雰囲気の中で、心の安らぎを得ることができるでしょう。

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