関口淳

関口淳（超能力者）

関口淳（せきぐち じゅん、1962年11月15日 - ）は、1970年代に超能力者として注目を集めた人物です。11歳の時にスプーン曲げを成功させたと主張し、一躍マスコミの寵児となりました。

超能力者としての活動

関口淳は、スプーンだけでなく、フォーク、ケーキばさみ、氷ばさみ、角砂糖ばさみ、ハサミ、ハンガー、針金、銅線、幅1.5センチの銅板、フライパン、フライパン返し、おろし金、お玉、スキーのストック、傘、天ぷら用の金属箸、プラスチック、手で曲げると折れてしまう乾いた木の枝、竹、ガラス棒など、様々な物を曲げたとされています。また、テレパシーやクレアボヤンス（千里眼）にも才能を示すとされていました。

1973年12月3日、妹たちと共に自宅付近から南の空にUFOを目撃したことがきっかけで、スプーンを曲げられるようになったと語っています。同月20日頃には、自分で曲げたスプーンを父親に見せたことがきっかけで、メディアに取り上げられるようになりました。

1974年1月21日には、テレビ番組『13時ショー』に出演し、スプーン曲げを披露しました。この出演をきっかけに、関口の「超能力」は広く知られるようになり、多くのメディアから取材を受けることになりました。同年2月15日には、世界初の「スプーンを投げ、床に落ちる前に念力で曲げる」能力を示したとされています。また、『11PM』ではユリ・ゲラーと共演も果たしました。

しかし、1974年5月7日、『週刊朝日』の取材班によって、スプーン曲げのトリックが暴かれてしまいます。記事によると、スプーンは太ももか腹に押し当てて曲げ、針金はあらかじめ曲げてあったものとすり替えていたとされています。このトリック使用について、関口淳自身も一部を認め、母親も謝罪しました。この事件以降、日本の超能力ブームは急速に衰退しました。

超能力ブーム終焉後

高校時代には麻雀やじゃんけんで驚異的な記録を残したという逸話があります。予備校時代に両親が別居・離婚し、大学進学を断念。その後、母が経営する喫茶店兼パブでバーテンダーとして働きますが、開店2週間で母親が病気で倒れたため、閉店を余儀なくされます。その後、祖父の経営する不動産会社の社長に就任しました。

21歳の時には、大麻取締法違反で逮捕され、執行猶予付きの有罪判決を受けました。執行猶予期間中には、窃盗と無免許運転で逮捕され、1年6ヶ月の実刑判決を受け、服役しています。出所後の消息は現在も判明していません。

評価

関口淳は、1970年代の超能力ブームを牽引した人物ですが、トリックが発覚したことで、その評価は大きく分かれています。擁護派は、彼の超能力は本物であったと主張していますが、批判派は、トリックを使ったパフォーマンスであったと主張しています。

泉麻人は、当時の日本においてユリ・ゲラーよりも関口が多くの批判を集めていたこと、「超能力番組を告発する会」が結成され、ブームが終局を迎えたことを自著で紹介しています。

関口淳の生涯は、超能力ブームの光と影を象徴する出来事として、記憶されています。

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