関根紀代子

関根紀代子

関根紀代子（せきね きよこ、1940年12月15日 - ）は、日本将棋連盟に所属していた女流棋士です。女流棋士番号は1（2011年3月31日までは2）。群馬県前橋市出身で、関根茂九段門下。関根茂は夫でもあります。旧姓は吉田。

経歴

女流棋士一期生6人のうちの一人であり、引退時には現役最年長女流棋士でした。1974年に女流棋士の制度が発足する際に、アマチュアから直接女流二段になったため、プロ入り当初は師匠がいませんでした。

アマチュア時代

1968年、第1回女流アマ名人戦で優勝（当時は旧姓：吉田）。まだ女流棋士の制度がなかった時代に、蛸島彰子のライバルとして注目されました。

プロ入り後

1974年に女流棋士の制度が定められ、初の女流棋戦として女流名人位戦（現・女流名人戦）が開始された時に、女流二段として女流棋士となりました。

1989年に村山幸子が引退してからは、現役女流棋士の最年長者となります。2000年の第14回レディースオープントーナメントでは決勝に進出し、還暦を迎えてもなおその実力を見せつけました。還暦での番勝負進出は、女流棋士としては最年長記録です（棋士を含めると大山康晴の66歳）。

2007年4月には、蛸島の後任として女流育成会の幹事に就任。

2009年3月18日、第17期倉敷藤花戦1回戦で長沢千和子に勝利し、20年以上の歳月をかけて「女流四段昇段後150勝」の昇段規定を満たし、女流五段に昇段しました。

2009年3月31日、女流育成会が廃止（研修会と合併）されたことに伴い、幹事を退任。

2010年4月には、女流棋士会の役員制度復活により、女流棋士会会長に就任しました。

2011年4月1日、日本将棋連盟の正会員となります。女流棋士が正会員になった第一号の9人のうちの1名です。同日、日本将棋連盟が公益社団法人に移行した時点で、連盟に在籍する女流棋士の女流棋士番号が振り直され、関根が日本将棋連盟の女流棋士番号1番となりました。

2011年8月31日、日本将棋連盟役員会に引退届を提出し受理され、普及への多大なる功績が認められ、9月8日付で女流六段に昇段しました。関根の引退に伴い、女流棋士の現役最年長者は蛸島彰子となりました。

2013年4月、女流棋士会会長を退任し、名誉会長となりました。

人物

関根は対局において、2度反則負けを経験しています。

1974年度の第1期女流名人位戦挑戦者決定戦では、寺下紀子との対局中に、風邪で着ていたセーターの袖に引っ掛けた香車を持ち駒として使用してしまい、反則負けとなりました。
2007年度の第15期大山名人杯倉敷藤花戦2回戦では、甲斐智美戦で振り駒の結果後手になったにもかかわらず、初手を指してしまい、反則負けとなりました。

昇段履歴

1974年10月31日 - 女流二段
1980年02月08日 - 女流三段
1988年11月17日 - 女流四段（特別昇段、第14回将棋の日）
2009年03月18日 - 女流五段（勝数規定 = 女流四段昇段後150勝）
2011年08月31日 - 引退
2011年09月08日 - 女流六段（日本将棋連盟理事会審議による）

主な成績

通算成績 537戦260勝277敗。

タイトル挑戦

女流名人位戦（1978年（=第5期)、1979年、1983年）
女流王将戦（1986年（=第9期)）

表彰

1999年度 東京将棋記者会賞

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