関釜フェリー

関釜フェリー株式会社の概要

関釜フェリー株式会社（Kampu Ferry Co., Ltd.）は、日本の海運企業で、山口県下関市に本社を位置しています。この会社は、関光汽船を中心とした「SHKライングループ」の一員です。このグループには、新日本海フェリーや阪九フェリーも含まれ、その中核を成しています。関釜フェリーは、下関市の下関港国際ターミナルと、大韓民国の釜山の間で定期フェリーを運航しており、釜関フェリーとの共同運航方式により、毎日1往復の夜行便を提供しています。

歴史的背景

下関と釜山を結ぶ航路は、1905年に設立された関釜連絡船から始まりました。1910年の日韓併合により、この路線は日本の国内航路に組み込まれ、その後、朝鮮半島と日本の間だけでなく、更には大陸側の鉄道と連携し、満州やヨーロッパにも及ぶ重要な交通路となりました。しかし、1945年の第二次世界大戦後、日本が朝鮮半島を失ったことで、この区間の定期的な海上交通が途絶えることになりました。

1965年、日韓基本条約が締結され、75年以上の歳月を経て日韓関係が再構築される中で、航路の復活が検討され始めました。下関市と釜山市の市長がこの計画を推進し、関光汽船社長の入谷豊州とともに、共同運航の実現に向けた準備が進められました。1969年6月、関釜フェリー株式会社が設立され、1970年には初代の「フェリー関釜」が就航しました。

航路の運航と運賃

関釜フェリーの航路は、下関港を月曜、水曜、金曜の午前9時に出発し、釜山に当日午後4時に到着するスケジュールです。運賃は一等8640円、二等5400円で、自動車の貨物料金は4メートルまで7560円、5メートルまで10080円と設定されていました。加えて、日本と韓国の間での自動車の規制の相違を考慮し、特別なダブルナンバー制度も導入されました。

1983年には、釜関フェリーが船舶を保有し、共同運航により毎日の運航が実現しました。また、1988年には「日韓共同きっぷ」が発売され、実質的な国際連絡運送が復活しましたが、これは2015年に終了しました。

船舶

現在運航中の主な船舶は「はまゆう」で、1998年に就航しました。これは全長162メートルで460名の旅客を収容でき、自動車も30台積載する能力を持っています。

また、かつて運航されていたフェリー関釜には3代の船舶がありますが、初代は1970年に就航し、その後韓国に売却されました。2代目と3代目も同様に子会社に引き継がれ、最終的には様々な国に売却されていきました。

まとめ

関釜フェリー株式会社は、歴史的経緯とともに日本と韓国を結ぶ重要な海運サービスを提供し続けています。将来的にも、両国間の架け橋としての役割を果たしていくことが期待され、その影響力はますます増すことでしょう。

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