闘熊

闘熊 (とうゆう)

闘熊とは、熊と熊、あるいは熊と人間、熊と犬が戦う競技の総称です。その歴史は古く、様々な形態で行われてきました。

歴史

ローマ時代: 闘技場において、熊と熊、あるいは熊と人間が戦う形式で行われていました。これは見世物としての要素が強く、残酷な行為として捉えられていました。
イギリス: ベア・ファイティングと呼ばれる、熊と犬を戦わせる競技が盛んでした。これは、柵に繋がれた熊を闘犬が噛みつくという形式で、一種の熊いじめとも言えるものでした。エドワード1世の時代から人気を博し、17世紀には国技として扱われるほどでした。しかし、1835年には動物虐待として禁止されました。このベア・ファイティングには、ブルテリアやマスティフといった犬種が用いられていました。
西部開拓時代のアメリカ: ハイイログマと雄牛やライオンを戦わせるという、より大規模で残酷な形式の闘熊が行われていました。これは、開拓時代の荒々しい雰囲気を反映したものでしょう。
現代: アメリカのプロレスでは、レスリング・ベアと呼ばれる特別な訓練を受けた熊とプロレスラーが対戦する試合が行われていました。元NWA世界ジュニアヘビー級王者のダニー・ホッジは、熊との対戦経験から「とても人間のかなう相手じゃない」と語っています。また、極真空手のウィリー・ウィリアムスも熊と戦ったことがあり、「熊殺し」というニックネームで呼ばれていました。1990年代には、日本のプロレス団体がレスリング・ベアを輸入しようとしましたが、動物愛護団体からの抗議により断念しました。

現代における闘熊

現代においては、動物愛護の観点から、闘熊はほとんど行われていません。一部の地域で非合法な形で行われている可能性はありますが、社会的に容認されるものではありません。

関連事項

闘熊に関連する事柄として、以下のようなものが挙げられます。

闘犬
闘鶏
闘牛
闘馬
闘羊
闘鳥
闘犬、闘鶏、闘牛等取締条例

闘熊に関わった人物

マサ斎藤 - 熊と闘った事を公言している人物
坂口拓 - 熊と闘った事を公言している人物
藤原喜明 - TBS「爆裂!異種格闘技TV」の企画で熊と戦った
ハビブ・ヌルマゴメドフ - 少年時代に熊とスパーリングを行った経験がある

外部リンク

「俺は目に指を入れて…」クマと生身で対戦したマサ斎藤、藤原喜明らが味わった“恐怖体験”とは《プロレスラーvs熊》 - プロレス - Number Web - ナンバー

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