阿倍子島

阿倍 子島（あべ の こしま）について

阿倍子島は、奈良時代に活躍した著名な貴族であり、彼の名前は小島とも記載されています。官位としては、従四位下・上総守を務め、その業績と影響力は歴史に刻まれています。

経歴

阿倍子島は、そのキャリアの初期において大宰大監を経験し、天平13年（741年）には従五位下の位に叙任され、肥後守としての任務を果たしました。天平18年（746年）には兵部少輔に任命され、京に昇進しました。

特に注目すべきは、天平19年（747年）の出来事です。聖武天皇の意向により、各地に国分寺が設立される中で、阿倍子島は石川年足・布勢宅主と共に視察団として派遣されました。彼らは寺地の適正や造立状況を詳細に調査し、これは当時の仏教文化の発展に寄与した重要な活動とされます。

その後、孝謙朝の期間中、阿倍子島は天平勝宝5年（753年）に駿河守、続いて天平勝宝6年（754年）には式部少輔を歴任します。このように、彼のキャリアは順調に進展を遂げ、天平宝字2年（758年）には淳仁天皇の即位に伴い従五位上に昇格。さらに、天平宝字6年（762年）には正五位下となり、天平宝字8年（764年）には従四位下にまで昇進しました。

当時、彼は武部大輔や上総守といった重要な職務を兼任し、国家の発展に多大な貢献をしたと考えられています。

最後の日々と官歴

阿倍子島は天平宝字8年（764年）の正月24日に亡くなりました。彼の最終的な官位は上総守従四位下でした。彼の官歴は次のように記録されています：

• - 時期不詳：正六位上
• - 天平10年（738年） 日付不詳：大宰大監に任命
• - 天平13年（741年） 3月5日：従五位下、12月10日：肥後守に叙任
• - 天平18年（746年） 9月20日：兵部少輔に任命
• - 天平勝宝5年（753年） 4月22日：駿河守に任命
• - 天平勝宝6年（754年） 7月13日：式部少輔に任命
• - 天平宝字2年（758年） 8月1日：従五位上に昇進
• - 天平宝字3年（759年） 11月5日：武部大輔に任命
• - 天平宝字6年（762年） 正月4日：正五位下に昇進
• - 天平宝字7年（763年） 4月14日：上総守に任命
• - 天平宝字8年（764年） 正月7日：従四位下、正月24日：逝去

彼の歴史的な存在は、当時の政治状況や文化の発展において極めて重要であり、現代においてもその業績は多くの人々に記憶されています。阿倍子島の生涯は、当時の貴族社会の一端を示す貴重な証言と言えるでしょう。

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