阿倍野元町

阿倍野元町（あべのもとまち）

阿倍野元町は、大阪市阿倍野区に位置する町名で、独立した単独の町名として知られています。南北に細長い地形を持ち、町域は周囲の主要な道路や住居に囲まれています。

地理

この町は阿倍野区の中央部にあり、東側には大阪府道30号線（あべの筋）、西側には阪堺電気軌道の上町線が走っています。北方面に丸山通、東に王子町、南に北畠、西には南から相生通、晴明通、松虫通がそれぞれ接しています。学校区は、大阪市立晴明丘小学校と大阪市立阪南中学校が中心ですが、一部のエリア（1・2番地）では丸山小学校と松虫中学校の校区となっています。この地域は、長い間住宅街として発展してきた歴史を有し、あべの筋の利便性を活かして、30戸以上の分譲マンションが建設されています。

歴史

江戸時代初期の頃から、阿倍野元町周辺には熊野街道に沿った集落が存在しており、当時から人々の往来があったことが伺えます。1967年に、阿倍野区の阿倍野筋の一部から現在の町名が成立しました。また、上町線の東天下茶屋停留場付近は、「保名」と呼ばれていた時期もあり、この名前は安倍晴明の父である安倍保名に由来しています。現在も、この名は簡易郵便局などに残されています。

世帯数と人口

阿倍野元町の世帯数や人口の情報は国勢調査に基づいて定期的に更新されています。最新のデータは2024年9月30日現在のものですが、町内の世帯数や居住者数は時間と共に変動しています。

学区

この地域に居住する場合の学区は、市立小学校や中学校によって定められています。特に、小学校や中学校においては学校選択制度が導入されており、居住区域外でも他の小・中学校を選ぶことが可能です。

事業所

2021年現在の経済センサス調査によると、阿倍野元町には多くの事業所があり、地域の経済活動に寄与しています。具体的な事業所数や従業員数は調査結果として記録されています。

交通

鉄道

この町には阪堺電気軌道の上町線が通っており、松虫停留場、東天下茶屋停留場、北畠停留場が利用できます。これにより、他の地区へのアクセスも良好です。

バス

2024年4月以降、大阪シティバスの62、63、64、67号系統が運行されており、松虫と王子町の間で利用可能です。また、周囲の道路にはあべの筋や松虫通が整備されています。

施設

阿倍野元町には多くの教育機関や施設があります。具体的には、大阪物療専門学校や安倍保名郵便局、北畠霊園などがあります。また、宗教施設として廣臺寺や西教寺、源正寺、印山寺なども点在し、地域の文化的な側面を支えています。特に、安倍晴明神社は安倍晴明の生誕地とされる重要な名所で、浄瑠璃葛の葉子別れの地としても知られています。その他にも、仁徳天皇によって創建されたとされる阿倍王子神社があり、空海との関連の記録も残されています。

おわりに

阿倍野元町は、その豊かな歴史と現代的な住宅開発が調和した地域です。交通の利便性や教育環境の充実から、多くの人々が集まる活気ある町となっています。

もう一度検索