阿夢露光大

阿夢露 光大（あむうる みつひろ）

阿夢露光大は1983年8月25日にロシア連邦・沿海地方レソザボズクで生まれました。本名はニコライ・ユーリィヴィッチ・イワノフ（Николай Юрьевич Иванов）。身長191cm、体重128kgの彼は、元大相撲力士であり、阿武松部屋に所属していました。相撲界で最も到達した最高位は2015年11月場所に記録した東前頭5枚目で、食事は刺身や地鶏のたたきが好物で、カレーが嫌いという意外な一面も持っています。

来歴

阿夢露は学生時代に相撲の経験がなく、ボクシングに熱中していました。ロシアにいた頃はシベリア鉄道の運転士を目指していたものの、高校の卒業後に義兄の勧めで相撲の世界に足を踏み入れることになりました。彼は船で2日かけて日本へ渡り、相撲部屋の稽古を見て初めてその魅力に触れました。

18歳で阿武松部屋に入門し、2002年に初土俵を踏みました。彼の四股名「阿夢露」は、故郷のアムール川にちなんでおり、「ロシアから夢を持って来た」という意味が込められています。入門した当初は、体重が90kg台と軽量であったため、幕下と三段目を往復する日々が続きましたが、徐々に体重を増やし、2008年頃からは幕下に定着しました。

キャリアの高低

2010年には自己最高位の東幕下8枚目に達しましたが、翌年には左膝の重傷で途中休場を余儀なくされました。この休場中に三段目まで落ちましたが、2011年に復帰し、技量審査場所で6勝1敗を記録するなど、復活の兆しを見せました。

2012年には新十両に昇進するも、翌年には再び膝の怪我に悩まされました。その後も苦難の連続でしたが、2014年には新入幕を果たし、外国出身力士としては最も遅い新入幕となりました。これにより、彼は相撲界でも注目を浴びましたが、その後の幕内での成績は厳しく、怪我の影響もあり、最終的には2018年に引退する決断を下しました。

引退後の活動

引退後の彼は日本に残り、スポーツトレーナーを目指すことを決意しました。そのため、日本語学校に通いながらトレーナーとしてのキャリアもスタートしました。千葉県内のジムでトレーニングを行っており、相撲の要素を取り入れたトレーニングを行い安定した支持を得ることができました。さらに、一般財団法人日本相撲振興財団のメンバーとしても活動をしています。

2023年には自動車部品をロシアに輸出する際の管理担当者に就任することが発表され、新たなキャリアをスタートさせました。

取り口とエピソード

阿夢露は右四つの相撲を得意とし、前ミツを取るスタイルで知られていました。初来日の日に、都会を期待して富山で驚いたエピソードや、初めて食べた日本食が魚や生肉であったことが印象的です。また、怪我が悪化したために毎月多額の費用をかけることになったのは彼にとっても辛い経験でした。

阿夢露光大は相撲という厳しい世界で、多くの困難を乗り越えてきた力士です。これからの彼の活動にも注目です。

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