阿部裕行

阿部裕行：多摩市の発展を牽引する革新系市長

阿部裕行（あべ ひろゆき）は、1956年3月6日生まれの日本の政治家であり、東京都多摩市長を第19代から第22代まで連続して務めています。その政治家としての経歴と、多摩市政への貢献について詳しく見ていきましょう。

生い立ちとキャリア

東京都小金井市で生まれた阿部裕行は、日本大学法学部新聞学科を卒業後、1979年に日本新聞協会に入職しました。2009年には同協会の事務局次長兼経営業務部長に就任し、組織運営にも携わりました。また、多摩市第二小学校PTA会長や多摩市青少年問題協議会第二地区委員会会長など、地域社会における活動にも積極的に参加しました。さらに、内閣府の「少子化への対応を考える有識者会議」委員や「男女共同参画推進連携会議」議員も務め、国政レベルでの政策立案にも貢献しました。

多摩市長としての歩み

2002年、多摩市長選挙に民主党推薦、社民党支持で出馬するも、惜しくも次点で落選しました。しかし、2010年4月、民主・共産・社民・ネットの推薦を受け、再び多摩市長選挙に立候補し、見事初当選を果たしました。この当選は、多摩市において、前身の町村時代を含めても初の革新系首長誕生となり、大きな注目を集めました。多摩市議会では、日本共産党が与党勢力に加わっており、保守系会派・議員も予算案や条例案などに賛成する傾向にあります。

2014年、政党推薦を受けずに再選を果たし、2018年、2022年にも連続当選し、現在4期目を務めています。

市政への取り組み

阿部市長は、多摩市の財政健全化、市職員給与問題（総人件費削減）、待機児童解消、ESD（持続可能な開発のための教育）推進など、多岐にわたる課題に取り組んでいます。特に、ESD推進では、市立の小・中学校全27校がユネスコスクールに加盟しており、教育分野での先進的な取り組みが評価されています。

また、多摩市非核平和都市宣言、多摩市公契約条例、多摩市女と男の平等参画を推進する条例などを市議会に提案し、制定を主導しました。これらの条例は、平和や平等への意識を高める上で重要な役割を果たしています。

地域企業や関係団体との連携も積極的に進めており、東京ヴェルディ1969との「まちづくりの推進に関する基本協定」締結や、京王電鉄との連携による多摩ニュータウン地域での移動販売開始など、地域活性化に向けた取り組みを推進しています。

さらに、東京都・都市再生機構（UR）と連携した多摩ニュータウン再生検討会議を開催し、多摩ニュータウンの再生に向けた検討も進めています。

平和市長会議、脱原発をめざす首長会議、にっぽん子育て応援団など、さまざまな団体にも参画し、多摩市だけでなく、日本全体、そして世界的な課題解決にも貢献しています。

2020年には、新型コロナウイルス対策の財源に充てるため、自身の給与を減額する条例案を市議会に提出し、可決されました。この決断は、市民に対する責任感と危機管理能力を示すものとして評価されました。

著書

阿部市長は、著書を通じて、自身の考え方や政策に対する理解を深める取り組みも行っています。

『男と女で「半分こ」イズム』（育時連編・著）
『PTA改革』
* 『育児で会社を休むような男たち』（育時連編・著）

これらの著書からも、阿部市長が社会問題に対して強い関心を持ち、積極的に解決に取り組んでいることがわかります。

まとめ

阿部裕行は、多摩市長として、財政健全化、子育て支援、環境問題など、多岐にわたる課題に取り組み、多摩市の発展に大きく貢献してきました。革新的な政策と市民との対話を重視した市政運営により、多摩市はより住みやすい街へと進化を続けています。今後も、阿部市長のリーダーシップのもと、多摩市がどのように発展していくのか、注目が集まります。

もう一度検索