陝甘寧辺区

陝甘寧辺区政府の歴史と背景

陝甘寧辺区（せんかんねいへんく）は、日中戦争の最中、中国共産党によって設立された抗日根拠地です。この地域は中華民国の陝西省北部、甘粛省及び寧夏省の東部に位置し、特に共産党が戦争に対抗するための重要な拠点となりました。1947年の国共内戦における重要な出来事を経て、彼の地は様々な政治的変遷を経て、1950年に廃止されました。

前史

陝甘寧辺区の始まりは1934年に遡ります。この年、劉志丹、呉岱峰、習仲勲らが率いる西北紅軍が陝甘辺軍事委員会と陝甘辺ソビエト政府の設立を決定しました。劉志丹が軍事委員会の主席、呉岱峰が参謀長、そして習仲勲がソビエト政府の主席に就任しました。これは、中国共産党の活動が本格化する基礎を築いた瞬間でした。1935年には陝北省ソビエト政府に改称され、さらに1937年に長征の結果、親共派の根拠地として延安が選ばれることとなりました。

陝甘寧辺区の成立

1937年7月17日、第二次国共合作の結果として、国民政府は陝甘寧辺区の成立を認めました。その後、9月6日には実行機関である中国共産党が中華ソビエト政府の廃止を宣言し、西北弁事処を陝甘寧辺区政府に改編しました。そして延安を首府と定め、国民政府行政院の直轄区としての地位を確立しました。

さらに10月12日には、国民政府行政院が第333回の会議で陝甘寧辺区を行政院直轄区域に指定することを決定しました。この過程を経て、1938年には一度陝甘寧特区政府と改称されたものの、同年1月には元の名称に戻されました。

国共内戦とその影響

1947年3月、国共内戦がさらに激化する中、毛沢東は延安から中国共産党中央機関及び部隊を撤収し、同年8月までに中国国民党に対してゲリラ戦を展開しました。この戦争により、中国国民党勢力は陝甘寧辺区から排除され、結果的にその地域は中国共産党の支配下に置かれることになるのです。

新たな政権の形成

1949年10月1日、中華人民共和国が成立した後、陝甘寧辺区の首府は延安から西安に移動しました。しかし1950年6月、陝甘寧辺区は正式に廃止され、新たな政権の下での変革が始まります。

まとめ

陝甘寧辺区政府の設立は、中国共産党の歴史において重要な意味を持ちます。この地域は単なる抗戦の拠点だけでなく、中国社会全体に影響を及ぼす政治的な変革の象徴でもあります。陝甘寧辺区の歴史を振り返ることは、現代の中国を理解する上でも欠かせない要素となるでしょう。

関連項目

• - 陝西幇
• - 中華民国の歴史
• - 中国共産党革命根拠地
• - 中華人民共和国
• - 中華ソビエト共和国

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