陳耀燁

陳耀燁（チェン・ヤオイエ）は、1989年12月16日生まれ、中国・北京市出身の囲碁棋士です。中国囲棋協会に所属し、九段の段位を有しています。彼はその才能を早くから開花させ、数々の輝かしい実績を残してきました。特に17歳という若さで九段に昇段したことは、当時の最年少記録を塗り替えるものであり、囲碁界に大きな衝撃を与えました。

陳耀燁の囲碁人生は、1998年に北京大宝少年隊に入隊したことから本格的にスタートします。1998年と1999年には全国少年集中訓戦で優勝し、その才能を早くから示しました。2000年に入段、2002年には三段に昇段するとともに全国少年戦A組で優勝、国家少年隊にも選出されました。同年には北京チームの選手となり、2003年からは中国囲碁甲級リーグ戦に参戦しました。2003年の甲級リーグ戦では8勝14敗という結果でしたが、同年の世界青少年囲碁選手権大会青年の部では見事優勝を果たしています。

2005年には全国囲棋個人戦で優勝し、その実力をさらに高めました。2006年にはLG杯世界棋王戦で、李昌鎬や邱峻といった強豪を破り、16歳にして決勝進出を果たしました。決勝三番勝負では、古力に惜しくも2-3で敗れ準優勝となりましたが、その活躍は多くの囲碁ファンを魅了しました。同年、招商銀行杯中国囲棋電視快棋戦でも準優勝、2007年にはテレビ囲碁アジア選手権でも準優勝するなど、数々の国際棋戦で好成績を収めました。これらの実績により、17歳5ヶ月という若さで九段に昇段し、馬暁春が保持していた最年少九段の記録を更新しました。

2009年には、天元戦で当時6連覇中だった古力に挑戦し、2-0で勝利してタイトルを奪取、以降8連覇を達成しました。2013年には春蘭杯で李世乭を破り、世界戦初優勝を成し遂げ、名人戦でも檀嘯に勝利し、タイトルを獲得、その後2連覇を果たしました。2016年には百霊愛透杯世界囲碁オープン戦でも優勝しています。2018年には天府杯世界囲碁プロ選手権戦で優勝を果たし、国際棋戦での強さを示しました。

陳耀燁は中国囲碁甲級リーグ戦でも長年にわたり活躍しており、2003年から北京チームに所属しています。2017年にはチームを優勝に導き、自身も19勝7敗という成績で最多勝、最優秀主将、MVPを獲得するなど、チームの勝利に大きく貢献しました。中国棋士ランキングでは、2007年に13位、2009年には3位、2012年には1位にランクインしています。

陳耀燁は数々の国際棋戦で優勝しており、2013年の春蘭杯世界囲碁選手権戦、2016年の百霊愛透杯世界囲碁オープン戦、その他、中韓天元対抗戦、鳳凰古城世界囲棋嶺鋒対決、中国・西安思源学院杯世界囲棋名人争覇戦、弈決崆峒世界道教名山囲棋招待戦、天府杯世界囲碁プロ選手権戦、国手山脈杯国際囲棋戦個人戦などで優勝を果たしています。

国内棋戦でも、2005年の全国囲棋個人戦、2009年から2016年までの天元戦、2010年の招商銀行杯中国囲棋電視快棋戦、2012年の倡棋杯中国プロ囲棋選手権戦、2013年から2014年の名人戦などで優勝しています。

その他、LG杯世界棋王戦での準優勝2回、テレビ囲碁アジア選手権準優勝、百霊愛透杯世界囲碁オープン戦準優勝、春蘭杯世界囲碁選手権戦3位、スポーツアコードワールドマインドゲームズ男子個人戦4位、金立智能手机杯海峡両岸囲棋冠軍争覇戦準優勝など、数多くの棋戦で上位に進出しています。また、農心辛ラーメン杯世界囲碁最強戦や招商地産杯中韓囲棋団体対抗戦など、団体戦でも活躍しています。

陳耀燁は、周睿羊らとともに、古力ら小虎世代に続く小豹世代と呼ばれる棋士の一人です。彼の活躍は、中国囲碁界のレベルをさらに引き上げ、多くの囲碁ファンに感動を与え続けています。今後の更なる活躍が期待される、注目の棋士です。

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