陶貞明

陶貞明（すえ さだあき）は、生年不詳ながら弘治3年3月2日（1557年4月1日）に没した、戦国時代の武将です。大内氏の家臣であり、父は陶隆房（のちの陶晴賢）、兄に陶長房、弟に陶鶴寿丸がいました。通称は小次郎。

生涯

陶隆房の次男として生まれた貞明は、幼い頃から武士としての道を歩み始めます。しかし、彼の運命は、父・隆房（晴賢）が厳島の戦いで毛利元就に敗れたことで大きく変わります。弘治元年（1555年）のこの戦いで、陶氏の勢力は一気に衰退。貞明は、兄・長房とともに、弱体化した陶氏を支える立場となります。

弘治3年（1557年）、晴賢に討たれた杉重矩の子である杉重輔が、富田若山城に攻め込んできます。貞明は兄・長房とともに城を守るべく防戦に努めますが、衆寡敵せず、ついに敗北。兄と共に自刃し、果敢に戦った短い生涯を閉じました。当時、貞明はまだ10代半ばの若年だったと考えられています。

陶貞明は、父の死後、傾きかけた家を守ろうと懸命に戦ったものの、若くして散った悲劇の武将として、その名が残されています。

関連項目

陶氏
杉重輔

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