陸上無線技術士

陸上無線技術士について

陸上無線技術士（りくじょうむせんぎじゅつし）は、日本において無線通信に従事するための専門的な資格であり、特に基幹放送局等で必要とされる技術資格です。英語では "Technical Radio Operator for On-The-Ground Services" と表記されます。この資格には第一級（一陸技）と第二級（二陸技）の2つの種類が存在し、通称として「陸技」と呼ばれることもあります。

資格の概要

第一級陸上無線技術士は、あらゆる無線設備の技術操作を行うことができ、第二級は特定の用途や周波数に基づく操作が許可されます。これにより、第一級は点検員（第一類）、第二級は点検員（第二類）となり、無線従事者免許の最高峰として位置づけられています。陸上無線技術士は、国家資格であり、名称の独占が規定されており、それにより業界内での専門性が保たれています。

操作範囲と無線局

この資格を有することで、陸上に設置された無線設備の技術操作が可能になりますが、船舶局や航空機局においても操作が認められます。一陸技の資格は無線局の設定に関連し、通信操作には制限がなく、マイクやキーボードを用いたコミュニケーションも行えます。

特に、基幹放送局においては必置資格とされ、その重要性は非常に高いです。一陸技とともに第一級総合無線通信士を所持している場合、無線局における操作範囲が最大限に拡大し、技術者としての能力を発揮することができます。

資格取得の方法

この資格を取得するためには、国家試験に合格することが必要です。試験は年に2回、日本無線協会によって実施され、試験科目には無線工学、法規、無線工学の詳細な知識が含まれます。特に一陸技の試験は難易度が高く、大学の電気工学レベルでの知識が求められます。

変遷と免除制度

1990年以降、陸上無線技術士の技術操作の範囲が明確に規定され、その後、試験内容も進化を遂げてきました。特に、科目合格者や認定校卒業生には科目免除が適用されることがあります。試験方法もマークシート式に転換され、より多くの受験者が参加しやすい環境が整えられています。

就職先と役割

この資格を持つ者は、特定地上基幹放送事業者や無線通信を行う電気通信事業者、さらには電波関連の官公庁など、多様な分野で活躍することができます。特に自衛隊や警察でも重要な役割を果たす技術者として、定期的に募集が行われています。

陸上無線技術士としての専門性を生かし、通信インフラの構築や運営に貢献することが期待されます。

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