陸俟

陸俟の生涯と業績

陸俟（りく し、392年 - 458年）は、北魏時代に活躍した軍人や政治家であり、その本拠地は代郡にあった。彼は陸突の子であり、若いころからその才能を発揮し、数々の職務を歴任することになる。

経歴の始まり

陸俟は、明元帝が即位すると侍郎からスタートし、内部の仕官に転任し関内侯の爵位を受けた。さらに、龍驤将軍や給事中といった重要な地位に選ばれ、典選部蘭台事を担うなど、更なる昇進を果たす。

427年、太武帝が夏の赫連昌に親征する際、陸俟は軍を率いて大磧に駐屯し、柔然の侵攻から国を守る任務に就いた。太武帝の凱旋にともなって、彼は再度典選部蘭台事の職に復帰した。

軍事的勝利と昇進

430年には、西平の公安頡と共に軍を指揮し、虎牢を攻撃。見事に陥落させたことで、建業公の爵位を受けて冀州刺史に任命される。この時、陸俟は河内郡太守の丘陳と共に全土の州郡の統治において優れた評価を受け、天下第一と称される。

その後、都督洛豫二州諸軍事や龍驤将軍、虎牢鎮大将としての役割を果たし、433年には反乱を起こした金崖や羌の勢力に立ち向かい、見事に彼らを討伐、捕らえることに成功。これにより、平城に呼び戻され散騎常侍の地位を再度得た。

政治的動きと軍事的指導

平東将軍や懐荒鎮大将としての職務に就いても、陸俟の統治が厳格すぎるとの訴えが上がり、高車の度重なる反乱騒ぎに直面した。太武帝は彼を平城に召還し、陸俟は高車が反乱を起こすことを予見していたことを伝える。しかし、彼の指摘は当初譴責されたが、結局その予言は現実のものとなり、陸俟は再び召還され、特に重く評価された。

その後、彼は太武帝に従い、各地への軍事遠征に出たり、兵站の管理を担ったりするなど延々と活躍を続けた。446年には、高涼王拓跋那と共に黄河を渡り、積極的に敵地を攻略。済南の東平陵にまで進軍し、降伏させた民6,000家を河北へ移送するよう命じる。

晩年と家族

陸俟はその後も都督秦雍二州諸軍事、平西将軍として敵を次々と打ち破り、内都大官に昇進した。しかし、安定地方での反乱を鎮めるために出動し、宴席で敵対勢力のリーダーを欺き討伐する見事な手腕を見せた。その後、452年に文成帝が即位した際、子の陸麗と共に王朝での立場を強化し、征西大将軍や東平王の称号を受けた。458年に67歳で没し、後には成と諡される。

陸俟には12人の息子がいたとされ、彼の子孫もまたその後の北魏王朝に影響を与えた。彼のリアルな軍事的成功や政治的手腕は、北魏史に深く刻まれている。

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