雄琴神社 (壬生町)

雄琴神社について

雄琴神社（おことじんじゃ）は、栃木県下都賀郡壬生町通町に位置する神社で、その歴史は非常に古く、創建は平安時代の寛治5年（1091年）に遡ります。元々は「藤森神社」として知られ、清原武則の子孫である保定によって創設されたとされています。

祭神

この神社には主祭神として、以下の4柱が祀られています。

• - 天照皇大神
• - 天武天皇
• - 舎人親王
• - 小槻今雄公

小槻今雄公は小槻氏の祖で、室町時代に合祀されました。

歴史的背景

過去の歴史の中で、寛正3年（1464年）には、壬生氏の初代である壬生胤業が、近江国雄琴から小槻今雄の神霊を勧請し、合祀を行いました。その際に社殿も新しく建築され、社号が「雄琴大明神」と改められました。

この神社は、江戸時代の天正18年（1590年）には、後北条氏に味方していた壬生氏が小田原征伐で敗北し、その後、当主が病没することによって一時期滅亡してしまいますが、それにも関わらず地域の人々からは崇敬され続けました。その後も、壬生家は日光東照宮の年忌法要の際に必ずこの神社に参拝していたと伝えられています。

慶応3年（1867年）には、神職の黒川豊麿が地域の神職を集結させ、「利鎌隊」が結成され、戊辰戦争では新政府軍の案内役を務めました。そして明治維新後、近代社格制度に基づき郷社として登録されました。

境内と文化財

境内に入ると、本殿は江戸時代の貞享3年（1686年）に造られた一間社流造の建築様式で、拝殿や随神門も同じく江戸時代に建造された入母屋造です。これらは壬生町の指定有形文化財に指定されています。

境内の入口には、銅製の鳥居があり、江戸時代の安永7年（1778年）に現れた壬生の豪商、加藤作太夫から寄贈されたものです。この鳥居は、栃木県の指定文化財にも認定されています。

摂末社と祭事

神社内には複数の境内社があり、拝殿と社務所をつなぐ回廊の裏側や社務所の右側に位置しています。

主要な祭事には、次のような行事が行われます。

• - 歳旦祭（1月1日）
• - どんと焼き（1月15日頃）
• - 節分祭（2月3日）
• - 祈年祭（3月28日）
• - 献桜祭（4月第1日曜日頃）
• - 八坂祭（7月中旬）
• - 夏越大祓（7月31日）
• - 十三夜明月祭（旧暦9月13日）
• - 例祭（10月29日）
• - 新嘗祭・御神幸（11月29日に近い日曜日）

アクセス情報

雄琴神社は栃木県下都賀郡壬生町通町18-58にあり、交通アクセスは東武鉄道宇都宮線の壬生駅から徒歩約7分で到着します。

この神社は地域の守り神として、今でも多くの人々に愛され、その歴史的価値が尊重されています。

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