集集線

集集線について

集集線は、台湾鉄路管理局が運営するローカル線で、彰化県の二水駅から南投県の車埕駅までを結んでいます。全長29.7kmのこの路線は、通称「集集支線」とも呼ばれ、そのノスタルジックな雰囲気と、美しい景観から、多くの観光客に愛されています。特に、台湾有数の景勝地である日月潭へのアクセスルートとしても知られています。

歴史

集集線の歴史は、日本統治時代の1921年に、台湾電力の水力発電所建設資材を輸送するための専用線として始まりました。その後、1927年に台湾総督府に買収され、台湾総督府鉄道の一部となりました。この際、タンク式蒸気機関車6両が台湾総督府鉄道に編入されています。開業当初から、その駅舎や設備には当時の面影が残っており、歴史を感じることができます。

路線データ

運営: 台湾鉄路管理局
路線距離: 29.7km (二水駅 - 車埕駅間)
軌間: 1,067mm (狭軌)
駅数: 7駅
複線区間: なし (全線単線)
電化区間: なし
電報略号: ㄐㄧㄐㄒ
開業日: 1922年1月14日
* 閉塞方式: 二水 - 濁水間：タブレット閉塞式、濁水 - 車埕間：スタフ閉塞式

災害と復旧

集集線は、過去に何度か災害に見舞われています。1999年の921大地震（集集大震災）では甚大な被害を受けましたが、2001年に復旧を果たしました。また、2021年8月には、豪雨による土砂災害で集集駅 - 車埕駅間が不通となり、トンネルの損傷による長期運休を余儀なくされました。2023年3月までの復旧工事が見込まれていましたが、その後の災害の影響で更なる遅延が見込まれています。

姉妹鉄道提携

集集線は、日本の鉄道との交流も盛んに行っています。2014年には、千葉県を走るいすみ[[鉄道]]と姉妹鉄道提携を結び、相互送客やイベントの共同企画に取り組んでいます。また、2016年には、天竜浜名湖鉄道と姉妹鉄道協定を締結し、相互の1日乗車券の交換サービスを実施しました。

運行形態

集集線の運行本数は少なく、1時間20分から2時間に1本程度となっています。一部の列車は、西部幹線と直通運転を行っており、彰化駅や田中駅まで乗り入れています。使用車両は、DR1000型気動車です。

将来計画

集集線は、「前瞻基礎建設計画」という政府の公共インフラ投資計画に組み込まれており、駅のホーム延伸や交換設備の設置など、観光鉄道としての近代化が予定されています。将来的には、縦貫線の田中駅と高鉄彰化駅を結ぶ新線が開通した際には、高鉄彰化駅からの直通運転も計画されています。

南投火車好多節

集集線沿線では、過去に「南投火車好多節（南投鉄道フェスティバル）」というイベントが開催されていました。このイベントでは、鉄道に関するパビリオンの設置や、蒸気機関車牽引列車の運行などが行われ、多くの鉄道ファンや観光客を魅了しました。過去には、「きかんしゃトーマス」の展示や、「くまのがっこう」のラッピング列車運行なども行われました。

まとめ

集集線は、歴史と自然が調和した魅力的なローカル線です。災害からの復旧工事が進められている中、将来的には更なる発展が期待されています。台湾を訪れる際には、ぜひ集集線に乗車し、その魅力を体験してみてください。

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