南投県

南投県（ナントウ-けん）

南投県は、台湾中部に位置する県で、台湾本島で唯一の内陸県です。県庁所在地は南投市にあります。

概要

南投県は、台湾原住民が比較的多く暮らしていることで知られています。2003年の統計では、県内全体の原住民人口は約26,000人（7,200戸）でした。主な部族は、タイヤル族（泰雅族）、ブヌン族（布農族）、ツォウ族（鄒族）ですが、日月潭周辺には平埔族の一つであるサオ族（邵族）も暮らしています。

1999年9月21日には、マグニチュード7.6の集集地震が発生し、県内の集集鎮を震源として、山間盆地を中心に甚大な被害をもたらしました。

地理

南投県は、台中市の南南東、嘉義県の北北東に位置しています。米、サトウキビ、パイナップル、バナナなどが栽培され、農産物加工業が発達しています。県内には、台湾最高峰の玉山や風光明媚な日月潭など、有名な観光地が数多くあります。

歴史

鄭成功時代、南投県は初め天興県に、後に北路安撫司に帰属しました。1683年に清による統治が始まると、南投地区は福建省台湾府諸羅県の管轄下に置かれました。1723年に彰化県が設置されると、彰化県に帰属しましたが、これらは名目的な行政区分に過ぎず、原住民の居住地であった南投に行政統治が及ぶことはありませんでした。実質的な行政力が及ぶようになったのは、1759年に県丞が設置されてからです。

1887年に台湾が独立した省となると、南投は台湾府台湾県に帰属し、県丞が南投に駐留しました。同時に雲林縣衙が竹山に設けられ、雲林県を管轄していました。1895年に日本統治下に入り、数度の行政区改編を経て台中県の管轄となりました。戦後の1950年10月、台湾の地方行政制度改革の際に、台中県から南投県が分割され、県庁を南投鎮に設置しました。1981年12月25日には南投鎮が市制を施行し、現在の1市4鎮8郷となりました。

行政区画

南投県は、南投市、草屯鎮、埔里鎮、竹山鎮、集集鎮、名間郷、鹿谷郷、中寮郷、魚池郷、国姓郷、水里郷、信義郷、仁愛郷の1市4鎮8郷で構成されています。

教育

南投県には、以下の高等教育機関があります。

大学
技術学院

その他の教育機関については、下部行政区域の項目を参照してください。

交通

南投県への主な交通手段は、バスや自家用車です。台湾高速鉄道（台湾新幹線）の駅はありませんが、台中駅からバスでアクセスできます。県内には、鉄道の集集線が通っており、観光に利用されています。

特産品

南投県には、以下のような特産品があります。

大公凍（龍眼）：県内中寮郷の特産品
バナナ：県内集集鎮の特産品
梅：県内信義郷の特産品
筍（干しタケノコ）

観光地

南投県には、以下のような有名な観光地があります。

玉山
日月潭
台湾地理中心碑

脚注

[脚注1] 南投県の原住民人口に関する統計データは、2003年のものです。

関連項目

中華民国の行政区分
台湾原住民
南投市
中彰投

外部リンク

南投県政府
ウィキトラベルには、南投県に関する旅行ガイドがあります。
南投県に関連する地理データ - オープンストリートマップ

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