雪江宗深

雪江宗深（せっこうそうしん）

雪江宗深は、室町時代中期から戦国時代にかけての臨済宗の僧で、妙心寺の六祖と仰がれています。応永15年（1408年）に摂津国（現在の大阪府）で野間氏の子として生まれ、文明18年6月2日（1486年7月3日）に亡くなりました。諡号は仏日真照禅師。

生涯

幼少の頃に京都の建仁寺五葉庵に入り、文瑛（ぶんえい）に師事して出家しました。その後、尾張国（現在の愛知県）の瑞泉寺で日峰宗舜に参禅し、さらに京都の龍安寺を開いた義天玄詔（ぎてんげんしょう）に師事してその法を継ぎました。

義天の没後、龍安寺を継ぎ、その後は妙心寺、摂津国（現在の大阪府）の海清寺、河内国（現在の大阪府）の観音寺、尾張国の瑞泉寺、丹波国（現在の京都府）の龍興寺などを歴任しました。寛正3年（1462年）には京都の大徳寺の住持となりました。

応仁の乱（1467年-1477年）の際には、丹波国の龍興寺に難を逃れましたが、乱の後、後土御門天皇の勅命を受け、細川勝元・政元の援助を得て、大徳寺、妙心寺、龍安寺を再興しました。また、土岐成頼の開基により、正法寺の開山にもなりました。

雪江宗深は、各地の寺院で住持を務める傍ら、禅の教えを広め、多くの弟子を育成しました。その中でも、景川宗隆、悟渓宗頓、東陽英朝、特芳禅傑は特に優れており、それぞれが妙心寺の四派の開祖となりました。

雪江宗深の塔所は、妙心寺の衡梅院にあります。

雪江宗深は、戦乱の時代にあっても、禅の教えを守り、寺院の復興に尽力しました。その功績は、今日でも高く評価されており、臨済宗の歴史において重要な人物の一人として知られています。

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