電撃フリント・アタック作戦

『電撃フリント・アタック作戦』（1967年）は、ジェームズ・コバーン演じる敏腕エージェント、デレク・フリントの活躍を描いた『電撃フリントGO!GO作戦』の続編です。前作同様のアクション映画でありながら、コメディ要素がより強くなっているのが特徴です。

原題の"In Like Flint"は、往年のハリウッドスター、エロール・フリンの女性好きを揶揄した"In Like Flynn"という言葉遊びに由来しています。

あらすじ

物語は、ヴァージン諸島のロケット基地から宇宙プラットフォームの打ち上げが成功するところから始まります。しかし、その裏では「美顔クラブ」と名乗る国際的なフェミニスト組織が、女性による世界支配を目論む陰謀を企てていました。

打ち上げ後、Z.O.W.I.E.のクラムデン長官とトレント大統領がゴルフを楽しんでいると、「美顔クラブ」の策略により、大統領が偽物とすり替えられてしまいます。クラムデン長官は、フリントにこの空白の3分間の調査を依頼しますが、フリントは自身のサバイバル訓練を優先します。

その間、「美顔クラブ」のエージェント、リサの策略により、クラムデン長官は女性スキャンダルを捏造され、失脚してしまいます。長官の危機を知ったフリントは、事態を重く見て調査を開始。一連の事件の背後に女性組織の陰謀と、Z.O.W.I.E.内部にスパイがいることを突き止め、証拠を得るためにZ.O.W.I.E.本部に潜入します。

しかし、フリントの動きはカーター大佐に筒抜けでした。待ち伏せを受け、殺されたと思われたフリントでしたが、実は新たな情報を得るためモスクワへ飛んでいました。核兵器を操るカーター大佐を宇宙空間で倒したフリントは、宇宙ステーションで待つ美女たちと共にハッピーエンドを迎えます。

キャスト

デレク・フリント: ジェームズ・コバーン
クラムデン長官: リー・J・コッブ

エピソード

リアジェット創業者のウィリアム・リアが本人役で出演しています。
撮影途中で監督が降板したため、残りのスタッフと俳優が協力して撮影を続行しました。ジェームズ・コバーン自身もこの経験を楽しんだと語っています。
本作は、20世紀フォックスのシネマスコープ方式で撮影された最後の映画となりました。
映画だけでなく、TVやノベライズなど、様々な形で続編が企画されましたが、実現には至りませんでした。
1976年には、フリント役をレイ・デントンに変更したTV映画が製作されましたが、シリーズ化はされませんでした。
本シリーズを題材にしたコミックも存在します。
* 『オースティン・パワーズ：デラックス』の冒頭で、本作がテレビで放映されているシーンがあります。

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