電機子

電機子：発電機・電動機の心臓部

発電機や電動機において、電磁力によって回転運動や起[[電力]]を生み出すための重要な部品が電機子です。英語ではarmatureと呼ばれ、界磁と相互作用することで、回転する機械（電動機）の場合はトルクを、直線的に動く機械（リニアモータ）の場合は推力を発生させます。

電機子は、整流子や外部電源回路によって交流電流で励磁された電磁石で構成されています。その役割は大きく2つに分けられます。

1. トルク（推力）の発生: 電機子には、界磁が作る磁界と直交する方向に電流が流されます。この電流と磁界の相互作用によって、電磁力が発生し、回転子または固定子を回転（リニアモータの場合は直線運動）させます。これが電動機としての機能です。

2. 起[[電力]]の発生: 電機子が回転すると、磁界を横切る導体が運動することになり、電磁誘導によって起[[電力]]（電圧）が発生します。この起[[電力]]は、発電機としての機能です。

電機子の種類：回転子と固定子の役割分担

電機子は、回転子または固定子のどちらに配置されるかによって、大きく2つの種類に分類されます。

1. 固定子電機子（回転界磁形）: 電機子が固定子に配置され、界磁が回転子に配置されている構造です。この構成は、同期機のほとんど、および無整流子電動機に見られます。固定子に配置することで、電機子をより大きく、かつ強固に設計することができ、大出力の機械に適しています。

2. 回転子電機子（回転電機子形）: 電機子が回転子に配置され、界磁が固定子に配置されている構造です。これは整流子電動機のほとんど、そして大型同期発電機の界磁励磁用の同軸発電機などで採用されています。回転子に電機子を配置することで、整流子が比較的容易に配置でき、構造をシンプルに保つことができます。

まとめ

電機子は、発電機や電動機の動作に不可欠な部品です。その役割、構造、そして回転子または固定子としての配置によって様々な種類があり、それぞれの用途に合わせて最適な設計がなされています。電機子の特性を理解することは、電気機械を設計、運用する上で非常に重要です。

関連項目

界磁
整流子機の電機子反作用

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