霊山神社

霊山神社の概要について

霊山神社（りょうぜんじんじゃ）は、福島県伊達市霊山町大石にある歴史深い神社です。この神社は、旧社格が別格官幣社であり、現在は神社本庁の別表神社として知られています。また、建武中興十五社の一つとしても名高いです。

祭神について

祭神は、建武の新政に従った北畠親房およびその子息たち、北畠顕家、北畠顕信、北畠守親が祀られています。霊山の地は、北畠氏の本拠地でもあり、顕家が陸奥国府を設立した場所でもあります。ここでの祭りは、北畠一族とその忠臣たちに捧げられる重要な儀式とされています。

神社の歴史

神社の歴史は1817年（文化14年）に松平定信が霊山碑を建立したことに始まります。1868年（明治元年）には米沢藩の儒者・中山雪堂と医師・西尾元詢によって、顕家らの英霊を祀る神社設立の運動が起こりました。1876年（明治9年）には明治天皇の東北巡幸を契機に再注目され、1879年（明治12年）には創立が請願されました。

1881年（明治14年）には鎮座祭が行われ、1885年（明治18年）には別格官幣社に昇格しました。明治期には会津藩の西郷頼母が神職を務め、彼の養子たちも神社に関わっていました。特に、神社で教えられた柔術の知恵を受け継いだ西郷四郎が、後に柔道の創始者である嘉納治五郎に学びに行くことで有名です。

霊山神社の例大祭

春の例大祭では、北畠顕家が陸奥国府を開くために奉納した剣舞が伝えられています。この舞は、武運長久を願うものとして、多くの若者たちによって奉納されます。白鉢巻きと袴姿の少年たちが、太鼓の音に合わせて舞い上がる姿は古式ゆかしいもので、地域の人々に愛されています。

神社の施設と武具

神社の参道は、表参道と西参道の2つがあります。表参道には256段の石段があり、訪れる人々を神社へと導きます。神社の周囲には駐車場が整備されており、特に祭祀時や雪の時期には交通制限が設けられることがあります。

お社殿は本殿、幣殿、拝殿、神饌所、瑞垣から構成されていて、祭典時には特別な儀式が行われます。また、神楽殿では、様々な民俗芸能や舞が奉納されることもあり、地域にとって重要な文化の拠点となっています。

宝物の紹介

神社の宝物には、戊辰戦争の際に西軍が掲げた錦の御旗や、歴史的価値のある文書、肖像画などが含まれています。中でも建武の忠臣たちにまつわる書状や肖像画は、訪れる人々に深い感銘を与えています。また、青磁や経筒、燈籠なども展示されており、ここに息づく歴史を知ることができます。

霊山神社はその根深い伝統と歴史が魅力であり、地域の人々にとって特別な場所であることが、今もなお継承されています。

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