霧島岑神社

霧島岑神社について

霧島岑神社（きりしまみねじんじゃ）は、宮崎県小林市細野に位置する由緒ある神社です。延喜式内社とされ、元々は県社に格付けされていました。この神社は、宮崎地方の歴史と文化に深く根ざしており、多くの信仰を集めています。

祭神

霧島岑神社では、以下の神々が祭神として祀られています。

• - 瓊々杵命（ににぎのみこと）
• - 木花咲耶姫命（このはなさくやひめのみこと）
• - 彦火々出見命（ひこほほでみのみこと）
• - 豊玉姫命（とよたまひめのみこと）
• - 鳥の神格を持つ鸕鷀草葺不合命（うがやふきあへずのみこと）
• - 玉依姫命（たまよりひめのみこと）

これらの神々は、日向地域の歴代にわたる皇室の祖先としても知られ、特に瓊々杵命、彦火々出見命、鸕鷀草葺不合命は日向三代として崇敬されています。

由緒

霧島岑神社の創建時期については不明ですが、6世紀中期頃と考えられており、天孫降臨や日向三代に関連のある神社であるとされています。文献に初めて記録されたのは、承和4年（837年）の続日本後紀です。そこには「霧島岑神」という名が登場し、当社の重要性が示されています。

日本三代実録にも天安2年（858年）に従四位下に叙せられたとされており、延喜式神名帳にもその名が記されているため、式内社の一つとして認識されています。

もともとは高千穂峰と火常峰の中間に位置しており、「瀬多尾権現」としても知られていました。天慶・天暦期間には、性空上人によって霧島岑神社を中心に六つの社が設立され、霧島六社権現と呼ばれるようになりました。このように、神仏習合の時代には神社の特性がさらに色濃く現れていました。

その歴史の中で、神社は幾度も火災などによって被害を受けており、仁安2年（1167年）や享保元年（1716年）に噴火によって社殿は焼失しましたが、毎回元の場所に再建されてきました。

文暦元年（1234年）には、火常峰の噴火によって社殿が再び焼失し、霧辺王子神社の近くに移設されました。その後、再び社殿を新たに建立した地は「新瀬戸尾」と呼ばれました。

さらに、享保元年の新燃岳の噴火以後、神体は今坊権現へと移され、その後細野村岡原に遷座されましたが、「新瀬戸尾」の土地はさらに荒廃しました。享保14年（1729年）には、現在の夷守岳中腹に社殿が再建され、明治初頭まで存続しました。

1872年には県社に格付けされ、1873年に夷守神社が合祀されて現在の地へ遷座されました。これにより、霧島六社権現の一つとして、地域の名社として崇められています。

文化財

また、霧島岑神社は小林市指定の有形文化財として「霧島岑御神像六躰」が保護されています。

まとめ

霧島岑神社は古くからの歴史と深い信仰に根付いた神社で、多くの人々から尊敬されています。特に、島津氏や地元の領主たちに広く信仰されており、神社の存在は地域の文化や人々の精神に大きな影響を与えています。

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