霧島神宮駅

霧島神宮駅：歴史と自然に抱かれた駅舎

霧島神宮駅は、鹿児島県霧島市霧島大窪に位置する、九州旅客鉄道（JR九州）日豊本線沿線の駅です。1930年（昭和5年）に国都西線の駅として開業して以来、地域住民の生活を支え、多くの観光客をも迎え入れてきました。

歴史を刻む軌跡

駅の歴史は昭和初期に遡ります。1930年の開業以来、幾多の変遷を経て現在に至っています。特に、1935年（昭和10年）には昭和天皇の霧島神宮行幸の際に、お召し列車が運行されたことは、駅の歴史において重要な出来事として記憶されています。その後、1966年（昭和41年）に駅舎の改築、1971年（昭和46年）の貨物営業廃止、1985年（昭和60年）の荷物扱い廃止といった変化を経験し、1986年（昭和61年）からは駅員無配置駅となりました。国鉄分割民営化（1987年）を経てJR九州の駅となり、1993年（平成5年）の豪雨による運転見合わせや、2004年（平成16年）の九州新幹線部分開業に伴う駅舎改装、特急「きりしま」の運行開始と廃止（2011年）など、様々な出来事を乗り越えてきました。2023年（令和5年）10月からはJR九州本体による直営駅となり、2024年3月にはリニューアルオープンを迎え、新たな歴史を刻み始めました。リニューアルでは、鹿児島県産のスギ材を使用し、地元の自然を感じさせる空間が創出されました。また、観光特急「36ぷらす3」の特別停車駅にもなっています。

駅舎と周辺環境

霧島神宮駅は、島式ホーム1面2線を有する地上駅で、駅舎は道路と同じ高さですが、ホームは築堤上にあります。駅舎とホームは地下道で結ばれています。鉄筋コンクリート造りの駅舎は神社を思わせる意匠で、床面積は約280平方メートル。九州新幹線部分開業時には駅舎外観がリニューアルされ、鳥居が設置されました。2023年7月からは駅舎内部のリノベーションが行われ、2024年3月22日に完了し、オープニングセレモニーが開催されました。リニューアルされた駅舎は、待合空間には「御神木」が設置され、地域交流空間も開設されました。駅前には温泉を引湯した足湯も設置され、訪れる人々を癒やします。駅業務はJR九州本体が行い、きっぷうりばも設置されています。

アクセスと周辺情報

駅周辺には、霧島神宮駅の名とは裏腹に霧島神宮や霧島温泉郷までは距離があります。霧島へのアクセス駅としては、肥薩線の霧島温泉駅も利用できます。駅周辺には、霧島神宮、霧島温泉郷、霧島郵便局、霧島市役所霧島総合支所（旧・霧島町役場）、霧島市立大田小学校、霧島市立霧島中学校、ふじさき旅館などの施設があり、生活利便性も確保されています。交通手段としては、鹿児島交通バス路線があり、国分駅や霧島神宮、霧島いわさきホテルなどを結ぶ路線、霧島温泉駅を結ぶ路線、霧島町ふれあい循環バス（火曜から金曜運行）、霧島・えびの高原定期観光バス（Aコース）などがあります。

利用状況と今後の展望

2016年度の1日の平均乗車人員は203人です。リニューアルされた駅舎と観光特急の停車により、利用者数の増加が期待されます。今後も、地域の拠点として、さらなる発展が期待されます。

隣の駅

日豊本線
北永野田駅 - 霧島神宮駅 - （南霧島信号場） - 国分駅

国分駅との駅間距離は12.7kmあり、2013年12月1日時点でJR九州管内の在来線で最長となっています。

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