青い絶唱

『青い絶唱』について

『青い絶唱』は、1980年から1981年にかけてTBSで放送されたドラマです。大映テレビによる作品で、これまでの『赤いシリーズ』に代わる新たなシリーズとして定位されました。このドラマは、当初の計画では続編が制作されることが予定されていましたが、結局は本作のみが放送されました。

放送背景

1974年から1980年の間に放送された『赤いシリーズ』は多くの人気を博しましたが、『青い絶唱』は新しいスタートを切るドラマとして注目されました。主演は柴田恭兵が務め、彼にとっては『赤い嵐』以来の大映ドラマの主演作となりました。また、フィギュアスケート選手として名を馳せた渡部絵美が女優デビューを果たした作品でもあります。

ストーリーの概要

物語は、鈴木家の長男である鈴木鉄夫が主人公です。彼は無鉄砲な性格の持ち主で、自転車店を継ぐために父から店を受け継いで働き始めます。ある日、鉄夫と義理の妹鈴木華子が、黒木恵と沢田清貴という二人の青年を暴走族から助けるところから物語が始まります。彼らは感謝の印として、清貴の家に招待されますが、そこには複雑な過去が隠されていました。

実は、清貴の父、沢田隆一は鉄夫の実父であり、彼らの実母である鈴木静子とは25年前に無理やり引き離されて離婚していたのです。隆一は静子と再会し、再び逃避行に出ることになります。これを受けて、鉄夫と華子は母を捜すため、様々な出来事を通じて旅を始めることになりました。

主要キャスト

• - 鈴木鉄夫（演：柴田恭兵）: 三流の業界紙記者だったが、父の自転車店を継ぐことを決意し、母の行方を追う。
• - 鈴木華子（演：榊原郁恵）: 鉄夫の義理の妹であり、同様に母を探す旅に出る短大生。
• - 沢田隆一（演：高橋昌也）: 鉄夫の実父で、静子と再会した後、彼女を連れて蒸発する。
• - 黒木恵（演：渡部絵美）: 清貴の従妹であり、スケート選手。

スタッフ

このドラマのプロデューサーは野添和子と山本典助が務め、脚本は安本莞二、音楽は菊池俊輔が担当しました。監督には増村保造や国原俊明、野村孝が名前を連ねています。ナレーターには城達也が起用され、主題歌「幸福によろしく」は榊原郁恵が歌い上げました。

総括

『青い絶唱』は、家族の絆や自己発見をテーマにした感動的な作品です。登場人物それぞれが持つ過去や人間関係の複雑さが描かれ、観る者に深い印象を残します。短期間の放送ながらも、多くの視聴者に愛され続けたドラマとして、今でも語り継がれています。

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