青山亨

青山亨（あおやま とおる）について

青山亨は、1957年12月に生まれ、日本のインドネシア研究の第一人者として知られる歴史学者です。京都大学で宗教学を専攻し、1981年に学部を卒業した後、大学院での学びを続け、1983年に修士課程を修了しました。その後、彼はシドニー大学に移り、1994年には博士号（Ph.D.）を取得しました。彼の研究テーマは古ジャワ語文学であり、この分野での深い知識と理解が彼の業績の基礎となっています。

経歴

青山は1994年から鹿児島大学で助教授としてのキャリアをスタートさせ、2000年には教授に昇進しました。2003年からは東京外国語大学に移り、ここで外国語学部教授として教鞭を執り、2009年に大学院重点化に伴い、総合国際学研究院の教授に配置換えされました。在職中は副学長を務めるなど、大学運営にも積極的に関与してきました。2023年3月には定年退職し、その翌月には東京外国語大学の名誉教授に就任しています。また、現在も非常勤理事として大学に貢献しています。

研究内容・業績

青山の専門はインドネシアの古代史や文化論であり、特に古代ジャワ社会に関する研究に力を入れています。彼は自己と他者の概念や、文学テクストを通じた世界観の分析において、独自の視点を提供しています。これまでに発表した著作は多岐にわたり、地域の歴史を理解するための貴重な資料としても利用されています。

主な著作

青山は数多くの著作を執筆しており、その中でも代表的なものをいくつか紹介します。

• - 『地域のイメージ』（1997年）：辛島昇や高山博と共著で、古代ジャワ社会の自己と他者について論じています。
• - 『ラーマーヤナの宇宙』（1998年）：金子量重らと共編し、インドネシアにおけるラーマ物語の受容について詳細に考察しています。
• - 『東南アジア古代国家の成立と展開』（2001年）：石澤良昭と共編し、アイルランガ政権からクディリ王国に至る統一王権の歴史を解説しています。
• - 『歴史学事典 第9巻 法と秩序』（2002年） など、彼の執筆は歴史学や文化研究の分野において重要な役割を果たしています。

このほかにも、『東南アジアを知るための50章』（2014年）や『画像史料論：世界史の読み方』（2014年）、『神話世界と古代帝国』（2023年）など、彼の研究成果をまとめた作品が多数あります。

まとめ

青山亨は、インドネシア研究を通じて古代史や文化を深く掘り下げ、数多くの著作でその知見を広めてきました。現在も名誉教授として、次世代の学び舎に知識を伝承し続けています。彼の業績は、インドネシアの歴史や文化を理解する上で欠かせない資源となっており、今後の研究の発展にも寄与することが期待されています。

もう一度検索