青島 (京都府)

青島（あおしま）

概要

青島は、京都府与謝郡伊根町に属する、日本海の伊根湾に浮かぶ無人島です。伊根湾内に位置し、本土とはわずかな距離しか離れていません。かつては漁業や軍事の拠点としての役割も担っていましたが、現在はその自然と歴史的な背景から、多くの人々を惹きつけています。

地理

青島は、大間口340m、小間口120mの海峡によって、本土と隔てられています。主島と属島の2つの島から構成され、橋で繋がっています。東西の長さは約480メートル、南北の長さは約200メートルで、最高標高は48.3メートルです。亀島半島の亀山岬から約150m沖合に位置し、かつては魚類の養殖場としても利用されていました。現在は、環境・景観・文化財保護の観点から、特定の日に地元ガイドの同伴が必要とされています。島内には一周できる遊歩道があり、豊かな自然を満喫できます。かつて存在した、伊根浦の伝統的な舟屋を復元した建物は、2004年の台風23号による土砂崩れで倒壊しました。

信仰

青島は、伊根浦だけでなく、丹後半島沿岸地域の漁民にとって、聖なる島として崇められてきました。島には漁民や海洋関係者の信仰の対象である蛭子神社が祀られており、現在も伊根祭やおべっさんといった祭事が行われています。かつて蛭子神社には、幸福、知恵、財福をもたらす七福神の弁財天が祀られていましたが、現在は対岸の城山（耳鼻地区）の愛宕神社の下に移築されています。また、昭和中期までは墓所も存在していました。青島の「青」は「碧」に通じ、死や信仰といった意味合いも持ちます。大正から昭和にかけては、旧海軍舞鶴鎮守府に買い上げられ、国防上の要衝として魚雷発射基地が建設されました。

釣り

青島周辺は、釣りスポットとしても人気があります。伊根町の漁師が漁船を岸に着けることもあり、本土からわずか200メートル程度の距離であるため、ゴムボートなどで訪れる人も少なくありません。内湾であるため波が穏やかで、釣りやすい環境です。チヌ、グレ、フグといった磯魚が主なターゲットですが、ブリやシマアジなどの回遊魚、タイやイカも釣れる可能性があります。

まとめ

青島は、自然の美しさと歴史的な背景が魅力的な島です。信仰の対象である一方で、釣りを楽しむ人々にも愛されています。訪れる際には、環境保護に配慮し、島のルールを守ることが大切です。

外部リンク

* 国土地理院地図

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