青年民族派

青年民族派（せいねんみんぞくは）について

青年民族派とは、1960年代後半に登場し、「右からの革命」を旗印に反核防条約闘争に参加した民族派右翼の一群を指します。この運動は主に学生たちで構成されており、彼らは当時の政治的潮流に対抗する形で特色ある活動を行いました。

民族派の立場は、従来の右翼が持っていた「反共主義」の枠を再考し、国家と民族に注目した真の革命的行動を模索するものでした。彼らは冷戦時代のポツダム政治体制を支持する右翼に異議を唱え、「ヤルタ・ポツダム体制打倒」というスローガンを掲げ、独自の民族革命の理念を展開しました。新左翼と対峙する際は、対立感情よりも党派間の競争に焦点を当て、新右翼と新左翼との関係を再定義しています。このような視点から見ると、青年民族派は新右翼の代表的存在とも言えます。

一部の青年民族派活動家は、全共闘運動に参加し、特に早稲田大学の全共闘と関連を持っていたとの情報もあります。この動きは、当時の学生運動の中核を成しながら、日本社会の動向に深く関与する歴史的な意義を持ちます。

青年民族派が特徴的なのは、右翼系の組織として初めて「青年日本の歌（昭和維新の歌）」を運動の歌として取り入れたことです。これは新左翼の「インターナショナル」のような位置付けであり、民族派の理念を強調するために用いられました。さらに、彼らは日章旗と黒旗を掲げた黒ヘル部隊を結成し、大規模なデモンストレーションを実施するなど、存在感をアピールしました。

この運動の中で、主な組織としては、日本学生会議（ジャスコ）、日本学生同盟（日学同）統一派、全国学生自治体連絡協議会（全国学協）の三者が挙げられます。これらの団体は、青年民族派の活動を支持し、一体となって反核防条約闘争などに取り組んできました。

また、青年民族派は、単に政治運動に留まらず、文化や思想の面でも革新を追求し続けました。彼らの活動は、当時の政治的状況や社会意識に一定の影響を及ぼし、後の時代の学生運動や右翼団体に引き継がれていく重要な要素となりました。

関連項目

• - 新右翼
• - 反米保守
• - 新左翼
• - 日本の学生運動
• - 全学共闘会議
• - 山浦嘉久
• - 牛嶋徳太朗
• - 民族派学生組織

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