面出哲志

面出 哲志

面出 哲志（めんで てつじ）氏は、1975年6月13日に広島県広島市で生まれた元プロ野球選手です。ポジションは投手でした。

来歴・人物

高校時代

広島県の崇徳高校に進学した面出氏は、3年生になった年の第65回選抜高等学校野球大会に、チームの一塁手としてレギュラーで出場しました。しかし、チームは初戦で、後にプロでも活躍する平尾博嗣選手を擁する大宮東高校に惜しくも敗れ、甲子園での勝利はなりませんでした。高校では、野手としてだけでなく投手としてもプレーしており、投打両面でチームに貢献していました。

社会人野球へ

高校卒業後、面出氏は社会人野球の道へ進みます。3年秋には大昭和製紙野球部から内定を得ていましたが、11月に同野球部の休部が突然決定したため、進路の再検討を余儀なくされました。その後、神戸市にある阿部企業に入社します。入社2年目となる1995年には、チームのクローザーを任されるほどになりました。しかし、配属された警備部での勤務は徹夜などもあり、野球の練習に十分な時間を割けない状況に限界を感じていたと言います。この環境で十分な成長は難しいと判断し、阿部企業を2年半で退社する決断を下しました。

阿部企業を退社してから約2ヶ月後、面出氏は新たな活動の場を求めて、三菱重工三原に入社します。三菱重工三原への移籍当初、1997年は以前のブランクの影響もあり、目立った成績を残すことはできませんでした。しかし、このオフに面出氏は猛練習に取り組みます。毎日10kmに及ぶ走り込みに加え、体重が8kgも増加するほどの徹底的なウエイトトレーニングを敢行しました。この厳しい練習が功を奏し、翌年には球速が約10km/hも向上し、最速142km/hを計測するまでになりました。努力の成果は実戦でも現れ、1998年の都市対抗野球大会には、NKKの補強選手として出場機会を得ます。そして1回戦のJT戦では先発を任され、見事、勝利投手となりました。この大会で見せた、闘志を前面に押し出し、打者の内角を厳しく攻める強気な投球スタイルが高く評価され、プロ野球への扉が開かれます。

プロ野球入り

1998年度のプロ野球ドラフト会議において、面出氏は大阪近鉄バファローズから4位指名を受けました。担当スカウトは岩木康郎氏。推定契約金7,000万円、推定年俸1,000万円で入団契約を結び、プロ野球選手としてのキャリアをスタートさせました。プロ入り後は、チームの左腕投手陣における柱となるべき即戦力として、大きな期待を背負いました。

プロでのキャリア

大阪近鉄バファローズでは、主に中継ぎ投手として起用されました。しかし、プロのレベルでは残念ながら制球に苦しみ、登板イニング数を上回る四球を与えてしまうなど、本来の持ち味を発揮することができませんでした。

2000年シーズン終了後、チームの編成上の理由からトレードが成立します。面出氏は平下晃司選手、酒井弘樹選手と共に、湯舟敏郎選手、山﨑一玄選手、北川博敏選手との交換トレードにより、阪神タイガースへ移籍することになりました。阪神移籍後も、近鉄時代からの課題であった制球難は克服できず、期待されたような活躍を見せることはできませんでした。状況を打開するため、サイドスローへのフォーム転向を試みるなど様々な試行錯誤を重ねましたが、一軍での登板機会は限られました。結局、阪神には2年間在籍した後、自由契約となり、プロ野球選手としての現役生活に幕を閉じました。

引退後

プロ野球界を引退した後は、新たな人生を歩んでいます。現在は、札幌にある食品卸会社に勤務されているとのことです。

記録・背番号

主な記録

プロ野球での主な記録は以下の通りです。

初登板：1999年8月12日、対日本ハムファイターズ22回戦（大阪ドーム）にて、9回表に5番手で救援登板し試合終了。1イニングを投げ1失点でした。
初奪三振：上記、初登板の試合と同じ、9回表に片岡篤史選手から奪いました。
初先発：2000年7月30日、対西武ライオンズ17回戦（大阪ドーム）で記録。3イニングを投げ1失点でした。
初セーブ：2000年8月10日、対日本ハムファイターズ21回戦（大阪ドーム）にて、9回表2死の場面で3番手として救援登板し試合を締める。わずか1/3イニングで無失点でした。

背番号

面出氏がプロ野球で着用した背番号は以下の通りです。

大阪近鉄バファローズ時代：34 （1999年 - 2000年）
阪神タイガース時代：36 （2001年）、68 （2002年）

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