革新自由連合

革新自由連合について

革新自由連合（かくしんじゆうれんごう）は、1977年の第11回参議院議員通常選挙を前に設立された日本の政党です。この政党は、永六輔や田原総一朗をはじめとする、非自民党で護憲を支持する知識人、文化人、タレントたちによって結成されました。略称は「革自連」（かくじれん）です。

設立の背景と目的

この政治団体は、当時の日本の政界に新たな風を吹き込むことを目指しました。彼らは「革新」的かつ「自由主義」的な立場から、社会問題に対処し、民意を反映させることを重視していました。特に、非自民・護憲という姿勢を強調し、多くの有名人たちがその活動に賛同しました。代表には中山千夏が就任しました。

選挙での活動

1977年の第11回参議院議員選挙では、鈴木武樹や俵萌子、中村武志といった候補者を立てましたが、当選者は横山ノックただ一人でした。翌1980年の第12回参議院議員通常選挙においては、中山千夏が当選しましたが、党全体としての状況は好転せず、組織の成長は頭打ちの状態に陥りました。また、田原総一朗などの関係者は選挙に立候補しませんでした。

地方選挙でも候補者を擁立しましたが、成功を収めるには至らず、その後の選挙結果は芳しくありませんでした。中山が当選渉外の場で迎えたのは、社会党の東京都本部から推薦を受けた元東京都知事の美濃部亮吉や元大津市長の山田耕三郎とともに、院内会派「一の会」を結成することでした。彼らはその後、別の政治グループとの合併について打診を受け、最初は拒否したものの、のちに統一会派「無党派クラブ」を設立しました。

党内の対立と分裂

1983年の第13回参議院議員通常選挙の際に、全国区制が廃止され、厳正拘束名簿式比例代表制が導入されることで、党内での路線や名簿順位を巡って対立が激化しました。中山千夏は盟友の矢崎泰久との約束を主張し、名簿の一位以外は認めないとして強硬に主張しました。この結果、青島幸男や横山ノック、八代英太が次々に離脱し、結局、党は事実上空中分解する事態となりました。

その後、無党派市民連合を結成して比例代表選挙に臨みましたが、こちらも議席を獲得することはできませんでした。独自の名簿団体を立てた青島と八代の動きもあったものの、革新自由連合の影響力は失われていきました。

主なメンバーとその影響

革新自由連合には、多くの著名なメンバーが名を連ねていました。愛川欽也や五木寛之、手塚治虫、美輪明宏など、多様な分野で活躍する人物が参加していました。彼らは、それぞれのファン層を持ち、政治を広く一般に知らせることを意図していましたが、党のまとめ役となるような人望を持つ者は少なかったとされています。

この政党は、必ずしも選挙において成功したわけではありませんが、当時の政治シーンにおける非自民派の一つの形態を示しており、特に文化人の影響力や社会的責任についての議論を促す役割を果たしました。党内の分裂などの苦難を経ても、革新自由連合は、日本の政治における重要なアイコンとして記憶されています。

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