韓昌祐

韓昌祐（ハン・チャンウ）の生涯

韓昌祐（ハン・チャンウ、1931年2月15日 - ）は、日本の実業家であり、大手パチンコ店グループ「マルハン」の創業者として知られています。公益財団法人韓昌祐・哲文化財団の名誉最高顧問も務めています。

生い立ちと日本への渡航

韓昌祐は、朝鮮半島の慶尚南道泗川郡で小作農の家庭に生まれました。1945年、16歳の時にレンガ職人として日本で働いていた実兄を頼り、密航船で日本へ渡りました。その後、特別永住者資格を取得し、法政大学経済学部に進学。1952年に卒業しました。

パチンコ事業への参入と成功

大学卒業後、就職難に苦しんだ韓昌祐は、義兄が経営するパチンコ店で働くことになりました。その後、義兄から事業を継承し、「ぱちんこ峰山カジノ店」として再スタートを切りました。1957年にはパチンコ事業で得た資金を元手に喫茶店「るーちぇ」を開業し、これが後のマルハン創業へと繋がります。

1967年にはボウリング事業にも進出しましたが、急激な事業拡大が原因で多額の借金を抱えることになりました。しかし、本業のパチンコ事業に注力した結果、1986年には借金を完済しました。1995年には社名を「マルハンコーポレーション」に変更し、本社を京都市に移転。東京進出も果たし、マルハンを業界最大手のパチンコ店へと成長させました。

社会貢献活動

韓昌祐は、社会貢献活動にも熱心に取り組んでいます。1990年には、私財を投じて「財団法人 韓国文化研究振興財団」を設立し、日本と朝鮮半島の歴史・文化研究を支援しました。その後、財団は「財団法人 韓哲文化財団」と名称を変更し、助成範囲を芸術やスポーツ、福祉分野にも拡大しています。マルハンは、パチンコ事業の収益金の一部を地域社会の奉仕に充てています。

私生活と家族

韓昌祐は結婚しており、6人の子供がいます。2001年には日本に帰化しました。妻との間に5男2女をもうけ、次男の裕氏（現・マルハン代表取締役社長）をはじめ、4人の息子がマルハンで働いています。

発言と「マルハン」社名の由来

韓昌祐は、日韓関係について「日本の政治家は過去の植民地支配について謝罪すべき」と発言するなど、社会問題にも積極的に意見を発信しています。「マルハン」という社名は、ボウリングの球やパチンコの玉を連想させる「丸」と、自身の姓である「韓」を組み合わせたものです。

資産と評価

韓昌祐は、フォーブス誌のランキングで日本有数の資産家として名前が挙げられています。また、長年の功績が評価され、日本政府から勲章を授与されています。

その他

小学校時代の後輩に日本ボクシング連盟前会長の山根明がいる。
1960年代に関西のJC（青年会議所）入会を希望するも、拒否されたという。
「必要以上の金は使わない」「損は一円でもしてはいけない」が信条であり、人に何かをおごったりプレゼントする事はほとんどしないという。

栄典

韓国・国民勲章冬柏章 (1984)
韓国・体育勲章青龍章 (1987)
韓国・国民勲章無窮花章 (1995)
日本・勲三等瑞宝章 (1999)
日本・紺綬褒章 (1972、2016、2023)

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