須原宿

須原宿について

須原宿は、中山道六十九次のうち、39番目に位置する宿場町です。現在の長野県木曽郡大桑村にあり、木曽路の重要な宿場の一つとして栄えました。かつて木曽川の氾濫によって宿場が流失したため、享保2年（1717年）に現在の場所に移転しました。

宿場の様子

天保14年（1843年）の記録によると、須原宿には104軒の家があり、その内訳は本陣が1軒、脇本陣が1軒、旅籠が24軒でした。当時の宿場人口は478人であり、多くの旅人や人々で賑わっていた様子が伺えます。

アクセス

最寄り駅は、JR東海中央本線の須原駅です。鉄道を利用して訪れることができ、宿場町散策の拠点となります。

史跡・見どころ

須原宿には、歴史を感じさせる様々な史跡や見どころがあります。

水舟
木をくり抜いて作られた水汲み場で、当時の生活を垣間見ることができます。
大和屋（桜の花漬）
桜の花漬を販売する店で、お土産にも最適です。
蔵本（造り酒屋：地酒「木曽のかけはし」）
地酒「木曽のかけはし」を醸造する酒蔵で、試飲やお酒の購入も可能です。
定勝寺
本堂、庫裡、山門が国の重要文化財に指定されています。美しい庭園も見どころです。
岩出観音
京都の清水寺を思わせる懸崖造りの堂が特徴です。
道の駅 大桑
休憩や情報収集に便利な施設です。

ゆかりのある人物

小説家の幸田露伴は、須原宿を舞台にした小説『風流仏』を執筆しました。作品を通じて、当時の宿場の雰囲気を知ることができます。

参考文献

児玉幸多 『中山道を歩く』中公文庫、1988年

隣の宿

中山道では、上松宿と野尻宿の間に位置しています。

上松宿 - 須原宿 - 野尻宿

関連項目

須原宿は、木曽路十一宿の一部です。

木曽路十一宿
贄川宿
奈良井宿
薮原宿
宮ノ越宿の上四宿
福島宿
上松宿
野尻宿
三留野宿
妻籠宿
馬籠宿の下四宿

外部リンク

木曽谷とりっぷ
* おおくわナビ


須原宿は、歴史的な景観と自然が調和した魅力的な宿場町です。かつての宿場の雰囲気を今に伝える史跡や、美味しい地酒、美しい庭園など、多くの見どころがあります。木曽路を訪れる際には、ぜひ足を運んでみてください。

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