風間千代子

風間 千代子（かざま ちよこ）

1947年9月2日、神奈川県横浜市に生まれた風間千代子は、主に1970年代の日本映画・テレビドラマ界で存在感を示した元女優です。本名は風間 千代。一時期、オスカープロモーションに所属し、特に東映製作の作品群において、個性的な役柄でそのキャリアを築きました。

人物像と多才な側面

風間千代子は、女優としての魅力に加え、多岐にわたる趣味や特技を持つことで知られていました。活動期、1973年時点での公表データによれば、身長163cm、スリーサイズはバスト84cm、ウエスト58cm、ヒップ88cmという均整の取れたスタイルでした。

出自においては、スペイン人の祖父を持つクォーターであり、そのエキゾチックな雰囲気も彼女の個性の一部を形成していました。

女優業の傍ら、アクティブな一面も持ち合わせており、JAF公認の国内A級ライセンスを所持していたことからも、その行動力がうかがえます。オートバイにも精通しており、1975年の時点で10年のキャリアを持つベテランライダーでした。また、ダーツの腕前も相当なもので、当時のウーマンズリーグで好成績を収める活躍を見せています。

さらに、特技としては麻雀があり、『GORO』1974年7月25日号では、彼女自身が登場する『麻雀道場』という企画が組まれるほどでした。趣味も多彩で、スキューバダイビング、ゴルフ、アンティーク収集、油絵といった幅広い分野に興味を持ち、活動していました。音楽では、ディーン・マーティンやフランク・シナトラ、カーメン・マクレエといった洋楽のビッグネームを好んで聴いていたといいます。

主な出演作品

風間千代子のキャリアは、主に1970年代の東映作品が中心です。

映画

東映配給の作品に多く出演しました。『夜のならず者』（1972年）で黒江役を演じたのを皮切りに、人気シリーズとなった「女番長シリーズ」では、『女番長ブルース 牝蜂の挑戦』（1972年）にユリ役で、『女番長』（1973年）には律子役で出演し、不良性感度映画の中で存在感を示しました。その他、『前科おんな 殺し節』（1973年）での木村夏子役、『激突! 殺人拳』（1974年）の楊紀春役、『青い性』（1975年）の八代香役など、アクションやサスペンス系の作品に多数起用されました。1976年には、『脱走遊戯』に関口順子役で出演。特撮ファンには、『秘密戦隊ゴレンジャー 爆弾ハリケーン』に登場する謎の美女（黒十字軍総統の変装）役としての出演も記憶されています。

テレビドラマ

テレビドラマでも、東映製作の作品を中心に、当時の人気アクション・刑事ドラマにゲスト出演しました。TBS系の『キイハンター』第214話（1972年）、『アイフル大作戦』第17話（1973年）、『バーディー大作戦』第44話（1975年）、『Gメン'75』第15話（1975年）など、ハードボイルドな世界観の作品に度々登場しました。また、NET（現：テレビ朝日）系の『特別機動捜査隊』では、第691話と第722話にそれぞれ別の役で出演。他にも、『非情のライセンス 第2シリーズ』、『ザ★ゴリラ7』、『新宿警察』、TBS系『夜明けの刑事』など、多岐にわたる作品でその演技を見せました。1974年には、12ch（現：テレビ東京）の『プレイガールQ』第3話に風見千代役で出演しています。

その他の活動

映画やドラマ以外にも、テレビ番組でアシスタントを務めたり、CMに出演したりと、活動の幅は広がりを見せました。12chの『ザ・ロンゲストショー』や、1973年のNTV系『11PM』では、アシスタントとしてテレビ画面に登場。CMでは、イタリアのワイン「ガンチア・ヴェルモット・ロッソ」や「昭和石油」などに出演し、お茶の間にも親しまれました。

このように、風間千代子は1970年代の日本のエンターテイメントシーンにおいて、女優としてだけでなく、その多彩な才能と個性的な魅力で確かな足跡を残しました。

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