風間浦村

青森県風間浦村について

風間浦村は、青森県下北半島の北端、津軽海峡に面した本州最北の村です。村の大部分は恐山山地が占めており、海岸線に沿ってわずかな平野部に集落が点在しています。この地理的特徴が、風間浦村の独特な文化と産業を育んできました。

地理

風間浦村は、下北半島の北部に位置し、恐山山地の山々が海に迫る地形をしています。集落は、下風呂、易国間、蛇浦の３地区が中心で、特に下風呂地区は古くから湯治場として知られています。村内には、矢筈山、三界平山、目滝山などの山々が連なり、目滝川や易国間川などの河川が流れています。

歴史

風間浦村は、1889年（明治22年）に下風呂村、易国間村、蛇浦村が合併して誕生しました。村の名前は、それぞれの村から一文字ずつ取って名付けられました。2021年には、台風から変わった低気圧による豪雨で村内各地が孤立し、陸上自衛隊の派遣による救助活動が行われました。

行政

現在の村長は冨岡宏氏で、2017年から務めています。村議会は定数8名で、無所属議員と立憲民主党所属議員で構成されています。

経済

風間浦村の主要産業は、漁業、観光、林業です。

産業

林業: 村面積の大部分を山林が占めており、林業も重要な産業の一つです。
観光: 下風呂地区は藩政時代から続く湯治場として知られ、毎年多くの観光客が訪れます。桑畑温泉も村営の入浴施設があり、地域住民や観光客に利用されています。
漁業: 近海の海底地形は急峻で、アンコウの好漁場となっています。また、スルメイカ、コンブ、フノリ、ウニなどの海産物も豊富です。村内には、下風呂漁港、易国間漁港、蛇浦漁港、桑畑漁港などの漁港があります。

郵便

村内には、風間浦郵便局、易国間郵便局、蛇浦簡易郵便局があります。集配業務はむつ市の大畑郵便局が担当しています。

姉妹都市・提携都市

北海道の旧椴法華村（現函館市）とは1991年に友好都市提携を結んでいます。また、同志社大学とも関連があります。

人口

風間浦村の人口は減少傾向にあり、2015年の国勢調査では、前回調査から19.77％減の1,976人となっています。これは県内でも最も高い減少率です。

地域

所轄

警察署: 大間警察署が管轄し、村内には風間浦駐在所があります。
消防署: 下北地域広域行政事務組合大畑消防署の風間浦消防分署が管轄しています。

教育

村内には風間浦小学校と風間浦中学校があり、過去には複数の小学校、中学校、高等学校の分校が存在しましたが、いずれも統合、廃校となっています。

金融機関

青い森信用金庫の出張所が村内にあります。また、郵便局の貯金窓口や、隣接する大間町などの金融機関が収納代理金融機関となっています。

交通

鉄道

村内には鉄道は通っておらず、最寄りの駅はJR東日本大湊線の下北駅です。

バス

下北交通の路線バスが、むつ市の下北駅から佐井村を結ぶ路線が村内を経由しています。村内には多くのバス停があり、下北駅や大間町へのアクセスが可能です。

道路

一般国道としては、国道279号が村内を通っています。

名所・旧跡・観光スポット

下北半島国定公園: 村の豊かな自然景観を楽しむことができます。
下風呂温泉: 藩政時代から続く歴史ある温泉地です。
桑畑温泉: 村営の入浴施設があり、気軽に温泉を楽しめます。
海峡いさりび公園: 北海道を一望できる展望台や文学碑などがあります。
活イカ備蓄センター: 「元祖 烏賊様レース」が開催されています。
* 海峡メモリアルロード: 大間鉄道の線路跡が整備された観光スポットです。

出身有名人

シンガーソングライターのサガユウキさんが風間浦村出身です。

その他

1980年代前半まで、村内ではテレビの受信が困難でしたが、現在はケーブルテレビにより青森県内、函館の放送局を視聴することが可能です。また、村内のガソリンスタンドは1軒のみとなっています。

風間浦村は、豊かな自然と歴史、そして独特な文化が息づく魅力的な村です。人口減少という課題を抱えながらも、地域資源を活かしたまちづくりに取り組んでいます。

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