飛火野耀

飛火野 耀（とびひの あきら）

飛火野耀は、日本の小説家であり、ライトノベル作家としても知られています。男性作家であること以外、その人物像は多くが謎に包まれています。

経歴と作風

1988年、日本ファルコムのアクションRPG『イース』のノベライズ作品『イース 失われた王国』でデビューを果たしました。この作品で、彼はその独特な文体と世界観を世に示し、注目を集めました。しかし、1996年に『神様が降りてくる夏』を発表した後、沈黙を守り、その後の活動は確認されていません。覆面作家ということもあり、その動向は依然として不明です。

デビュー作『イース』の略歴で、尊敬する人物としてトマス・ピンチョン、大島弓子、カール・テオドア・ドライヤーを挙げています。また、競馬場での瞑想やルネサンス音楽の鑑賞を趣味とするなど、多岐にわたる興味を持っていることが窺えます。『イース』第2巻の略歴では、自身が牡羊座であることを明かし、好きなものとしてデューク・エリントンの音楽、ジャン・ルノワールの映画、エスプレッソコーヒーを挙げています。一方で、雷、歯科医、甲殻類が嫌いであることも公表しています。

オリジナル作品『UFOと猫とゲームの規則』では、カフカの短編小説『家父の気がかり』に登場する奇妙な生物「オドラデク」を物語の登場人物として登場させるなど、不条理小説や幻想小説からの影響が見られます。彼の作品には、現実と幻想が交錯する独特の世界観が描かれており、読者を深く引き込む魅力があります。

著作リスト

ノベライズ・リミックス作品

イース 失われた王国（イラスト：藤原カムイ・杉浦守、角川文庫、1988年03月）
イース 失われた王国 新装版（イラスト：藤原カムイ・杉浦守、角川スニーカー文庫、1992年03月）
イース2 異界からの挑戦（イラスト：藤原カムイ・杉浦守、角川スニーカー文庫、1992年03月）
エメラルドドラゴン 上・下（イラスト：木村明広、電撃文庫、1994年09月、1995年01月）

オリジナル作品

もうひとつの夏へ 上・下（イラスト：岡崎武士、角川スニーカー文庫、1990年04月、1990年07月）
UFOと猫とゲームの規則（イラスト：山口マオ、角川スニーカー文庫、1991年10月）
神様が降りてくる夏（メディアワークス、1996年7月）

関連事項

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