飯縄神社

飯縄神社について

飯縄神社（いいづなじんじゃ）は、長野県長野市富田に位置する神社で、全国各地に存在する飯縄神社の総本社として知られています。かつては郷社として位置づけられていました。

歴史

神社の起源は非常に古く、270年頃に飯縄山山頂で天神大戸道尊が祀られ、飯縄大明神と称されたことに始まります。この神は、本地仏を大日如来とする信仰と結びついていました。

848年（嘉祥元年）3月には、学問行者が飯縄山に入山し、大日如来の尊容を拝したと伝えられています。さらに、1233年（天福元年）には、信濃国荻野（現在の信州新町）の地頭であった伊藤兵部太夫豊前守忠綱が、飯縄大明神のお告げを受けて入山し、山頂に飯縄大権現を勧請しました。忠綱の子である盛綱も父に従い入山し、荼枳尼天の法を修得、父から飯縄の法を受け継ぎ、飯縄原始忍法を確立しました。盛綱は自らを「千日太夫」と称し、飯縄信仰を全国に広めるとともに、忍法の祖として知られるようになりました。

1873年（明治6年）5月には、長野県庁より皇足穂命神社（すめたるほのみことじんじゃ）の称号が与えられました。

皇足穂命神社の大杉

境内には、長野市指定天然記念物である「皇足穂命神社の大杉」があります。この大杉は、樹高約30メートル、目通り周囲4.82メートルを誇り、社叢の中でもひときわ目立つ巨木です。幹にはキツツキの穴が見られるものの、損傷は少なく、樹勢も盛んです。神社の社殿近くに位置し、御神木としてふさわしい風格を備えています。過去には社叢の高木が落雷で損傷を受けたことが何度かあったものの、この大杉は落雷の被害を免れてきました。

脚注

飯縄神社は、飯縄信仰の中心地であり、多くの参拝者が訪れます。
飯縄信仰は、修験道や密教の影響を受け、独特の発展を遂げました。

参考文献

谷川健一 編『日本の神々 -神社と聖地- 9 美濃・飛騨・信濃』2000年 白水社

関連項目

飯縄山
仁科氏 - 神官を出す。

外部リンク

飯縄神社公式ホームページ)
* 皇足穂命神社の大杉)

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