馬君武

馬君武の生涯と功績

馬君武（ば くんぶ）は、中華民国の著名な政治家、教育者、工学者である。彼の本貫は湖北省武昌府蒲圻県（現：湖北省咸寧市赤壁市）であり、革命派の活動家として中国同盟会に参加した。

早年期と革命活動の始まり

馬君武は、1899年に広西体用学堂に入学。その後、広州へ移り、フランスの教会運営の丕崇学院でフランス語を学んだ。1900年、シンガポールで康有為と会見し、変法運動に参加する。その後、中国に戻り唐才常の自立軍に加わるが敗北し、上海に逃れる。そこで震旦学院でフランス語をさらに学び、ジュール・ミシュレの『フランス革命史』を翻訳した。

1901年、日本に渡り梁啓超と会い、孫文とも会話を交わした。これ以降、革命活動に専念し、1905年には中国同盟会の結成に関与し、執行部の書記となった。1906年には大学を卒業して帰国し、中国公学で教職に就くが、すぐにドイツに留学。ベルリン工芸大学で冶金を学び、工学士の学位を取得した。

北京政府での活躍

辛亥革命が起きた1911年に帰国し、南京の臨時国民政府で実業部次長を務める。その後、袁世凱が臨時大総統に就任する際、馬君武は辞任し中国鉄路公司秘書長に転任。1913年には参議院議員に選出され、再びドイツで学び工学博士号を取得した。1916年に帰国するも、袁世凱の死後の政治動乱の中で再び参議院議員に復帰した。

1917年、孫文が護法運動を始めると馬君武もそれに参加し、さまざまな役割を担った。1921年、孫文が非常大総統に就任すると、馬君武は総統府の秘書長に任じられ、広西省長にも就任。省政改革に取り組むが、党内での意見対立により問題が生じる。1924年には、上海大夏大学校長、1925年には北京工業大学校長に就任し、教育界でも活躍した。

国民政府期の後半

1927年に広西省政府主席から招かれて再び広西省に戻り、広西大学を設立。ここで中国公学校長、広西大学校長を務め、研究機関の整備と教育水準の向上に尽力した。1936年、軍事訓練に反対したため広西大学校長を罷免されるも、日中戦争勃発後に高等顧問として復帰し、再び校長に就任。

しかし彼の人生は1940年に胃病により桂林で終わりを迎えた。享年は60歳であったが、彼が中華民国の教育や政治に残した影響は計り知れない。

脚注

彼の業績を知るためには、曽誠の『馬君武』や徐友春の『民国人物大辞典』などの文献が有用である。これらの資料は彼の功績を詳細に記録しており、その影響を深く理解する手助けとなるだろう。

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